2007年10月07日

今週の為替見通し

 円相場はもみ合うとの見方が優勢だ。米経済の先行きに関心が高い。一方で、下旬に開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を控え、売買を一方向に傾けにくいとの見方もある。市場予想は1ドル=115―118円に集中している。

 市場の関心は引き続き米経済の動向。前週末発表の9月の米雇用統計は非農業部門の労働者が11万人増と市場予想通りで、4000人減としていた8月分は8万9000人増に改定。米経済の先行きに対する過度の懸念は薄らぎつつある。

 一方、米連邦準備理事会(FRB)が10月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げするとの観測が前週まで強かった。堅調な雇用を受け利下げ観測が後退すれば米株式相場が軟調に進む可能性がある。その場合はドル売りとなるだろう。9月の小売売上高など米経済指標にも引き続き注目が集まっている。

 実需では国内輸出企業の為替予約(先物の円買い)が入り、円の一段の下落を抑えるとの観測も出ている。日銀が金融政策決定会合を開くが、市場では金利据え置きの予想が強い。
[10月7日/日本経済新聞 朝刊]

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