2008年09月15日

今週の為替見通し

 今週の円相場は強含みの展開が続きそうだ。市場では、投資家が引き続きリスク回避姿勢を強めるとの見方から、欧州、新興国通貨に対してドルや円が買われるとの見方が多い。市場参加者の予想は1ドル=105―109円に集中している。

 先週は米政府が支援策を発表した住宅金融公社や証券大手リーマン・ブラザーズの経営問題を巡って外為市場が敏感に反応し、値動きの激しい展開となった。

 一方で、欧州景気に対する先行き懸念も一段と強まり、ユーロが対円・ドルで急落する場面があった。

 16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。政策金利は年2.0%で据え置くとの見方が大勢。雇用の悪化や原油価格の下落をうけ、インフレ動向についてどのような姿勢を示すのかが注目される。

 同日には米上院で住宅金融公社の救済に関する公聴会が開かれる。ポールソン財務長官の発言内容にも関心が集まりそうだ。

 欧州では16日にドイツの景況感指数が発表される。欧州経済全体の景気先行きを占う指数としても注目されている。
[9月14日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 11:02 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週(16―19日)の株式相場は波乱含みの展開か。最大の注目材料は経営不振にあえぐ米証券大手リーマン・ブラザーズの再建問題。不安が沈静化せず迷走が続くようだと日経平均株価が3月につけた年初来の安値(1万1787円)を割り込む場面もありそうだ。原油の先高観が後退するなかで日米欧の金融政策にも関心が高く、金融緩和ムードが高まれば相場は反発する可能性もある。

 先週は米政府による住宅公社の公的管理を好感し週初は上昇したものの、世界経済の減速懸念は根強く景気敏感株には売りが継続。日経平均は前の週末と同水準で取引を終えた。

 今週の焦点は米国の金融不安問題。米リーマンの経営不安が解消に向かえば「日本株も買い戻し中心に反発が見込める」。ただゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーの決算発表を控え、「リーマン問題が解決しても他の金融機関の経営不振が残る」と警戒する声もある。

 国内では自民党総裁選が佳境に入る。株式市場も新しい政権へのシナリオを模索する時期となるが、「政局の行方を見守りたいとして買い手控え要因にはなる公算が大きい」。

 薄商いが予想されるなかで市場が警戒するのが株価指数先物の値動きだ。「日経平均が1万2000円といった心理的な節目に接近すると、上期の決算期末を控えた機関投資家からヘッジ売りが出やすくなる」。先物主導で相場の下げが進む可能性もありそうだ。

 今週は16日に日銀の政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。世界的な景気減速感が強まる一方、原油先物が先週末に一時1バレル100ドルを割り込むなどインフレ懸念が後退しており、「利下げの方向が見えれば相場に追い風になる」との声もある。
[9月14日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 11:01 | Comment(0) | 今週の見通し

2008年09月08日

今週の為替見通し

 今週の円相場は振れの激しい展開になりそうだ。景気減速懸念が欧州や豪州、新興国など世界に広がり、投資家がリスクを避ける姿勢を強めている。これまでの円売り持ち高を解消する動きが続けば、円は全面高の展開になりやすい。市場参加者の予想は1ドル=105―108円台に集中している。

 先週は米株安などをきっかけに円が急騰。5日の朝方には円は対ドルで1カ月半ぶりに1ドル=105円台に上昇し、対ユーロでは昨年8月以来の高値となる1ユーロ=150円台を付けた。同日発表の米雇用統計は雇用者数、失業率ともに市場予想を下回り、米景気が想定以上に停滞している様子が浮かび上がった。

 今週は12日に8月の米小売売上高が発表される。米政府の所得税還付の効果が続いたかが焦点。個人消費の冷え込みが鮮明になれば、ドルは上昇しにくくなるとの指摘は多い。一方、日本の景気後退を裏付ける指標が続けば、円安に振れる可能性もある。世界的な景気停滞で投資リスクが取りづらくなる中、取引量が細れば、円相場が一方向に進みやすくなる。
[9月7日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 00:28 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は下値を探る展開か。世界景気や企業業績の先行き不安は根強く、リスク資産圧縮の動きが引き続き優勢となりそう。翌週には米証券大手の四半期決算発表が控えており、買いの手が一段と細りかねない。日経平均株価は一時的な1万2000円割れも視野に入っている。

 先週の日経平均は860円(6.6%)下げ、週間としては下落幅・率とも今年最大だった。欧州の景気悪化懸念からユーロが売られ円相場が急伸。国内でも4―6月期の法人企業統計で設備投資鈍化が確認され、多くの企業が想定する年度後半からの業績回復に懐疑的な見方が広がった。

 5日発表された8月の米雇用統計は事前の予想以上に悪化。実体経済の弱さを印象付けたものの、金融株に買いが入り米国株の大幅安は避けられた。週明けの東京市場でも急落の反動で買い戻しが先行する可能性はあるが、「国内外の景気悪化基調に変化はなく上値の余地は限られる」と慎重な受け止め方が多い。

 12日には4―6月期の国内総生産(GDP)改定値が公表される。市場予想の中心は前期比年率で実質3.8%減と、設備投資や外需の鈍化を受け速報値(2.4%減)から大幅に下方修正される見通しだ。

 8日に発表される8月の景気ウオッチャー調査や、11日の7月の機械受注統計も注目材料。いずれも弱含みが見込まれているが、仮に堅調でも好反応は限定的との指摘が出ている。

 12日には株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出を控える。SQ前には持ち高調整や思惑的な売買が先物に膨らみやすく、振れの激しい地合いが続くだろう。

 東京証券取引所第一部の予想配当利回り(加重平均)は2%に乗せた。先週は下落過程で売買代金が漸増しており、「下値では実需の買いも入ってきている」。短期的な自律反発期待は高まっているが、当面は不安定な展開が続く可能性が高い。
[9月7日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 00:26 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年10月07日

今週の為替見通し

 円相場はもみ合うとの見方が優勢だ。米経済の先行きに関心が高い。一方で、下旬に開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を控え、売買を一方向に傾けにくいとの見方もある。市場予想は1ドル=115―118円に集中している。

 市場の関心は引き続き米経済の動向。前週末発表の9月の米雇用統計は非農業部門の労働者が11万人増と市場予想通りで、4000人減としていた8月分は8万9000人増に改定。米経済の先行きに対する過度の懸念は薄らぎつつある。

 一方、米連邦準備理事会(FRB)が10月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げするとの観測が前週まで強かった。堅調な雇用を受け利下げ観測が後退すれば米株式相場が軟調に進む可能性がある。その場合はドル売りとなるだろう。9月の小売売上高など米経済指標にも引き続き注目が集まっている。

 実需では国内輸出企業の為替予約(先物の円買い)が入り、円の一段の下落を抑えるとの観測も出ている。日銀が金融政策決定会合を開くが、市場では金利据え置きの予想が強い。
[10月7日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 16:02 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値を試す展開か。米景気の先行き不安が後退しつつあることを支えに、投資家の買い意欲は着実に増している。ただ国内では買い手掛かりを見つけにくく、一本調子の上昇にはなりにくい。日経平均株価は8月の急落前に1万7000円台前半でしばらくもみ合っていただけに、戻り待ちの売りを警戒する声もある。

 先週(1―5日)の日経平均は一週間で279円35銭(1.7%)上昇。米景気の後退懸念による株価急落の不安が薄れ、8月9日(1万7170円60銭)以来約2カ月ぶりに1万7000円台に乗せた。出遅れていた銀行などの金融株が相場をけん引する場面が目立った。

 投資家心理は改善してきている。外国人は「欧米やアジアと比べて出遅れが目立つ日本株を買おうと考えている」。個人も「このところの新興株の売買の盛り上がりをみると、投資意欲が復活してきているのがわかる」という。

 ただ3月期決算企業の中間決算発表の本格化が近づいているため、当面は様子見姿勢の投資家も多いとみられる。ソニーの金融子会社、ソニーフィナンシャルホールディングス(SFH)が11日に東証一部に上場する予定で、注目を集めそうだ。週末は株価指数オプション10月物の特別清算指数(SQ)算出が控える。思惑的な売買で値動きが荒くなる可能性もある。

 国内に手掛かり材料が乏しいだけに、投資家は引き続き米国株など外部環境をにらみつつの売買となりそう。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の余波に対する不安は、完全に払拭された訳ではない。米国の9月の小売売上高などの経済指標が弱含めば株価は敏感に反応する可能性もある。香港などアジア株の動向にも注意を払いたい。為替相場は週末に円安・ドル高が進んでおり、週明けの東京株式市場では好感されるだろう。
[10月7日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 16:01 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年09月23日

今週の為替見通し

 円相場はじりじりと上昇するとの見方が優勢だ。米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げへの思惑からドル安観測が引き続き根強い。ただ政局の不透明感などで円を積極的に買う理由にも乏しいことから円の急上昇は想定しにくく、一進一退を繰り返しながら上昇余地を探るとみられる。市場予想は1ドル=112―117円に集まっている。

 外為市場のテーマは「ドル離れ」。ドルは対ユーロで最安値を更新するなど全面安の様相だ。一方、円もドル以外の通貨に対しては金利差を背景に売られており、「円安・ドル安」の綱引き状態で方向感を見いだしにくい。

 ただ米経済の動向次第でドル売りが優勢になるだろう。8月の中古住宅販売など米住宅指標の公表が相次ぐ。雇用や消費指標が悪化するなか、住宅市場の停滞が確認できれば先行き不安からドル売りが強まるとの向きが多い。原油高も米景気の悪化懸念を強め、ドル売り材料となるだろう。

 FRB幹部による発言が相次ぐ。今後の利下げや米経済の先行きにどのような考えを示すかにも注目が集まっている。
[9月23日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 10:08 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は方向感の乏しい展開か。先週の米利下げを受けて不安心理はいったん後退し、下値不安は和らいだ。ただ積極的に買い上がるだけの材料にも乏しい。為替相場など外部環境の動向に左右されやすいものの、上値も下値も限定的との見方は多い。

 先週(18―21日)は日経平均株価が週間で185円(1.1%)上昇。米連邦準備理事会(FRB)が市場予想を上回る0.5%利下げしたことで金融不安が後退。米国株が大幅高となった流れを受け、19日の日経平均も約5年半ぶりの上げ幅を記録するなど急反発した。ただその後は積極的な売買が手控えられるなか売りに押された。

 今週も、米利下げにより世界的な信用収縮懸念は後退し、相場が下げると値ごろ感から買いが入るとの見方は多い。一方で金利格差縮小に伴い為替相場が円高に傾くことへの懸念は強まっている。株価指数への寄与度が高い輸出関連銘柄は先行き不透明感から見送られやすく、相場の上値余地も限られそうだ。

 国内の指標では8月の鉱工業生産が注目だが、新潟県中越沖地震の影響でマイナスとなった7月の反動は、すでに織り込み済みとの指摘は多い。自民党総裁選は、参院での与野党逆転の状況が変わらない中では、政策の選択肢が限られるため、相場への影響は限定的との見方が有力。「固有の材料に乏しく外国人投資家が持ち高を積み上げにくい」

 25日から受け渡しベースで実質下期相場入りする。配当取りを狙った買いの反動で売りが先行しやすい時期だ。だが今年は「配当取りが例年に比べ少なかった」ため、売り圧力は小さいとの声もある。

 9月中間配当を受け取る権利は前週末に確定。日経平均の配当落ち分は推定で75―80円程度とみられる。相場の先行きを見極めるうえで配当落ち分を埋められるかどうかにも注目が集まりそうだ。
[9月23日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 10:07 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年09月17日

今週の為替見通し

 今週の円相場は日米の金融政策をにらんで振れやすくなりそうだ。当局者の発言も相次ぐ。世界的に金融市場が不安定な状況が続いており、株式相場などの影響も受けやすい。市場関係者の間では1ドル=112―116円台で乱高下するとの予想が多い。

 米経済の減速懸念が強まっており、米連邦準備理事会(FRB)は18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの見方が増えている。市場の関心は金利の引き下げ幅や、今後の金融政策や米景気についてFRBがどのような見解を示すかに移っている。

 米国では証券会社の決算が相次ぐ。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)を組み込んだ証券化商品などによる損失が次第に明らかになる。損失が予想以上に大きければ信用収縮の不安が広がり、投資家のリスク許容度が低下して円の買い戻しが進む可能性がある。

 日銀が18、19日に開く金融政策決定会合では利上げを見送るとの予想が大勢だ。利上げ提案の有無や、福井俊彦総裁の記者会見での発言が注目される。
[9月16日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 19:43 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は日米の金融政策と自民党総裁選の行方をにらみ、一進一退の展開となりそうだ。週明け18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、18―19日に日銀政策決定会合と、金融政策の方向性を決める重要日程が目白押し。市場では米フェデラルファンド(FF)金利の引き下げを見込む声が多い。

 先週(10―14日)の日経平均株価は1週間でわずか5円(0.03%)の上昇にとどまった。12日には安倍首相が辞意を表明し、政局混迷への警戒感から投資家の見送り姿勢が強まった。

 最大の焦点はFOMCだ。短期金融市場では信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した混乱が続いている。市場ではFF金利を0.25―0.5%引き下げるとの見方が多い。

 FOMC後の声明文で景気への配慮を示すなどで「短期金融市場の信用収縮が大きく改善すれば株価にはプラス」だが、0.25%の下げ幅であれば織り込み済みとして株価の押し上げ効果は限定的となりそうだ。

 18日からは米大手金融機関の四半期決算の発表が相次ぐ。「サブプライム問題の影響を見極めたい」と警戒する声もあり、新たな悪材料が出れば日本株に影響が及びそうだ。

 国内では18―19日に日銀が政策決定会合を開く。利上げ見送りを予想する声が大勢だ。19日に予定されている福井俊彦日銀総裁の記者会見を控え、様子見気分が強まる可能性がある。

 政局の混迷も株価の重しとなりそう。23日が自民党総裁選の投開票日。「構造改革路線の後退がはっきりすれば外国人投資家の買いは期待しにくい」という。
[9月16日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 19:42 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年09月09日

今週の為替見通し

 円相場は堅調に推移するとの見方が強まっている。市場で不安心理が高まるなか、米経済の先行きに不透明感を強める市場参加者が多い。米経済指標や米株式相場次第では円高・ドル安が加速する可能性がある。市場参加者の予想は1ドル=112―116円に集まっている。

 米実体経済の動向に関心が集まっている。前週末発表の8月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比4000人減と、市場予想(11万人の増加)を大きく下回った。14日発表の8月の米小売売上高が低水準だった場合、消費など米経済の先行き悪化懸念が広がり、一段の円高・ドル安につながる可能性がある。

 一方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が徐々に強まっており、ドル売り圧力になるとみる市場参加者が多い。市場ではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標(5.25%)の0.5%引き下げを織り込み始めている。

 また、米金融機関の6―8月期決算の発表が相次ぐとみられている。サブプライム問題をきっかけとした損失がどこまで膨らんだかも焦点だ。
[9月9日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 09:04 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は経済指標をにらみながら、上値の重い展開か。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した信用収縮への不安は続いており、国内外で発表される指標をもとに、投資家は問題が実体経済に与える影響を見極めようとしている。18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)など、国内外の金融政策も踏まえての値動きとなりそうだ。

 先週(3―7日)は日経平均株価が週間で446円(2.7%)下落した。米国景気や為替動向の不透明感から、積極的に買う動きは乏しかった。売買代金は活況の目安とされる3兆円を連日、下回った。

 週初は、7日の米雇用統計を受けた米国株相場の下落が悪材料となりそう。シカゴ市場の日経平均先物9月物の清算値は1万5805円と大証終値を295円下回っており、日経平均株価は続落で始まりそうだ。10日に内閣府が発表する4―6月期の国内総生産(GDP)改定値が下方修正されるとの見方も出ており、相場の重しになりそうだ。

 ただ、8月17日に付けた年初来安値(1万5273円)をうかがう水準への急落は考えにくい。米連邦準備理事会(FRB)が政策金利を引き下げる可能性があるからだ。

 米雇用統計で景気減速への懸念が高まったことを受け、市場では「利下げがほぼ確実になった」との見方が出ている。米金融当局が新たな対応に乗り出すとの期待が、株式相場を下支えしそうだ。

 12日には国内で8月の消費動向調査、14日には米国で8月の小売売上高や9月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)などが発表される。14日の米国指標が国内株式市場に与える影響は来週だが、信用収縮が世界経済にどの程度の影響を及ぼしているかを示す重要な統計だけに、市場の関心は高い。
[9月9日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 09:03 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年09月02日

今週の為替見通し

 今週の円相場は引き続き円高に振れやすい展開になるとの予想が多い。金融市場の動揺はやや落ち着きを取り戻したかにみえるが、警戒感は消えていない。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題による金融機関の損失の表面化や米経済指標などの悪化を受けて、円買い・ドル売りが進む場面もありそうだ。市場参加者の予想は1ドル=113―118円台が多い。

 市場の動揺が収束に向かうのかどうか、各国の金融政策に注目が集まっている。今週は欧州中央銀行(ECB)が政策決定の会合を開く。利上げか見送りか、市場の見方は交錯している。今後の日銀の利上げ判断にも影響するとみられており、決定内容やその後の総裁会見を受けて相場が振れる可能性がある。

 サブプライム問題の実体経済への影響を見極める意味から、米国で発表される経済指標も注目されている。市場が混乱した後の景況感が表れる米サプライマネジメント協会(ISM)発表の景気指数や米地区連銀経済報告(ベージュブック)、8月の米雇用統計などが悪化しているとドルが売られるだろう。
[9月2日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 09:35 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は戻りを試す展開か。先週末に米政府が信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題への対策を発表。同問題を発端にした金融不安が沈静化するとの期待感から、日本株の下値不安も和らぎそうだ。外需関連の好業績銘柄などに買いが入りやすい状況が予想される。ただ日経平均株価が1万6000円台後半になると戻り待ちの売りが増えそうで、一本調子の上げ局面にもなりにくい。

 先週は日経平均株価が乱高下した。金融不安への警戒感を反映して売買が低水準にとどまるなか、為替や米国株相場など外部要因に大きく左右された。週末は米政府がサブプライムローン対策に乗り出すとの報道を機に大幅高となった。

 今週はローン対策とバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の利下げ示唆発言を受けて、先週末の米国株相場が上昇したのを好感する機運が広がりそうだ。先週末のシカゴ市場の日経平均先物9月物の清算値は1万6585円と、大証終値を15円下回り、急騰後の利益確定売りも見込まれるが、米国株に連動しやすい外需関連銘柄への見直し買いが徐々に優勢になりそうだ。

 注目点は売買代金の動向。先週の東京証券取引所第一部の1日平均の売買代金は2兆2300億円と活況の目安とされる3兆円を下回った。投資家の警戒心理を背景に買いに勢いが付かない状況が続けば、むしろ損失確定を目的とした持ち高調整の売りなどで「株価上昇が足踏みしかねない」。

 投資家心理が改善するかどうかは、米経済指標と為替相場の動向がカギを握る。発表が予定される8月の米国の企業景況感や消費動向などを示す指標には、ある程度の悪化が想定されているが、市場の事前予想を超えて悪化するようだと、日本株にも悪影響が出る可能性が高い。一方、足元の国内の経済指標では消費や住宅投資などに減速感もあり、小売りなど内需関連は見送られやすい地合いだ。
[9月2日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 09:34 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年08月26日

今週の為替見通し

 今週の円相場は円高方向に振れやすいとの予想が多い。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題をきっかけにした金融市場の動揺はやや落ち着きを取り戻したとみられるが、市場には依然として警戒感がくすぶる。サブプライム問題の悪影響が明るみに出ると投資リスクを回避するために、これまで売っていた円の買い戻しが加速するだろう。

 市場参加者の予想は1ドル=112―117円程度に集まっている。

 市場がいつ落ち着くか不透明ななか、各国の金融当局者が市場の現状や今後の政策運営についてどのような見解を示すかが注目だ。今週はトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言のほか、週末にはバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演も予定されている。前週の金融政策決定会合で利上げを見送った日銀も、福井俊彦総裁をはじめ政策委員の発言が集中する。当局者の見解を受けて、円相場は振れやすくなりそうだ。

 月末にかけて外貨建て投資信託の設定が多く予定されており、円の下支え要因になりそうだ。
[8月26日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 14:31 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は商いが盛り上がらず、上値が重い展開か。損失確定の売りや買い戻しが一巡し、投資家は様子見姿勢を強めそう。円安傾向にあることから企業業績に対する不安感も薄まり、足元は落ち着きが戻ってきている。ただ積極的な買い手が不在の中で信用収縮懸念が再燃すると、下落基調に戻りかねない。

 先週(20―24日)は日経平均株価が週間で975円29銭(6.4%)上昇した。17日に米連邦準備理事会(FRB)が公定歩合を引き下げたことで米株相場が反発。信用収縮懸念を背景とした世界的な株安に歯止めがかかり、週初から国内の株価も上昇基調に転じた。

 24日は米株が大幅反発し、今週も日本株は買い優勢で始まりそう。ただ日経平均が1万6500円台まで上昇すると「個人投資家の戻り売りが増える」。売りをこなして上値を追うには活発な売買が必要になる。

 だが信用収縮への警戒感も依然くすぶり、投資家は様子見姿勢が強そうだ。個人投資家は「株価急落で痛手を負い、積極的な買いは期待薄」。外国人投資家は「アジアの他の市場に比べ日本株の戻りが鈍いことを嫌気している」。株価指数先物が荒い値動きを見せたり、米住宅ローン問題がらみで新たな悪材料が出たりすれば株価が大きく揺れる可能性もある。

 今週も外部環境にらみの相場展開となりそうだ。輸出関連企業の今期の平均的な想定レートの1ドル=115円よりも円安で為替相場が推移するかを気にする声が多い。米住宅ローン問題の影響度を図ろうと、米国の住宅や消費関連の経済指標にも注目が集まる。

 27日には安倍晋三首相が内閣改造に踏み切る予定。構造改革路線が継続されるかどうかが焦点となる。外国人投資家の反応を読むうえで「海外メディアが内閣改造をどう伝えるかも大切」という。
[8月26日/日本経済新聞 朝刊]
posted at 14:30 | Comment(0) | 今週の見通し

2007年08月19日

今週の為替見通し

 円相場は方向感が定まらない展開になるとの見方が強い。米連邦準備理事会(FRB)が公定歩合を引き下げたことで、動揺していた市場にやや安心感が出て再び円売りが出やすくなるとの見方がある。だが、信用収縮懸念は根強いと考える市場参加者も多い。米株式相場など、世界の株式市場の動向をにらみながらの展開となるだろう。市場参加者の予想は1ドル=111―115円。

 焦点は日銀が22、23日に開く金融政策決定会合だ。今回は利上げを見送るとの見方は市場では織り込まれており、会合後の記者会見で、福井俊彦総裁が一連の市場の動揺にどのようなメッセージを送るかに注目が集まっている。

 実需面では円買いが強まるとの見方がある。輸出企業にとっては、想定レートを上回る円高水準に進んだ。夏休み明けだけに、円買いを本格的に進めるのではとの見方がある。

 一方、FRBの公定歩合引き下げに伴い、リスクが取りやすくなったと判断したヘッジファンドなどが再び円を売って高金利通貨に投じる動きを再開するとの見方も浮上している。
[8月19日/日本経済新聞 朝刊]

posted at 14:36 | Comment(0) | 今週の見通し

今週の株式見通し

 今週の株式相場は戻りを試す展開か。17日に米連邦準備理事会(FRB)が公定歩合を引き下げたことで週初にはひとまず買い戻し機運が高まる公算が大きい。もっとも、信用収縮を警戒する声は根強いほか、円安修正により企業収益拡大への期待も後退している。週初の反発後は値動きの荒い展開が続くことが想定される。

 先週は日経平均が週間で1490円(8.9%)の下落となった。信用収縮懸念からリスク資産を圧縮する動きが拡大。17日には不安心理が増幅し、売りが売りを呼ぶ展開となった。下げ幅は874円と00年4月17日以来の大きさだった。

 一方、FRBが公定歩合を引き下げたことで17日の米国株相場は大幅反発。フェデラルファンド金利の誘導目標は年5.25%に据え置いたが、「信用収縮へのFRBの柔軟な姿勢が評価された」という。シカゴ市場での日経平均先物9月物の清算値は1万5835円と大証終値を535円上回っており、週初は急反発で始まりそうだ。

 ただ持続的な反発基調に転換するとの見方は少数だ。足かせの1つとなるのが17日に一時1ドル=111円台にまで上昇した円相場。米市場では114円台にまで戻したが、平均的な企業の想定レートより小幅円高の水準にある。先月半ばまでは円安による収益拡大期待が相場を押し上げていたが、今後は逆に円高が上値を抑えかねない。

 リスク資産への投資を敬遠する動きも続くおそれがある。17日に米国株が反発したが、前日までの下げに比べ戻りが鈍いとの指摘もある。「日経平均は1万6000円を前に上値は重くなる」と話す。

 日銀が23日まで開く金融政策決定会合では政策金利は据え置きとみられている。ただ「市場の混乱を収拾させるには日銀が緊急声明を出すなど各国中銀の踏み込んだ対応が必要」といった指摘も出ている。
[8月19日/日本経済新聞 朝刊]
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2007年08月12日

今週の為替見通し

 今週の円相場は米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を発端とした信用収縮への不安を背景に、振れやすい展開が続くとの見方が多い。夏休みで市場参加者が減り、取引が少なくなることも相場の波乱要因となるだろう。市場参加者の予想は1ドル=116―120円台が多い。

 日米欧の中央銀行は先週、流動性への不安を和らげるために金融市場に大量の資金供給を実施した。市場では「中銀が市場の混乱回避に向けて適切な手を打つ」という見方も広がりつつある。実体経済を慎重に見極めたいという参加者も多く、米国で発表される鉱工業生産や住宅着工件数などが注目されている。ドル売り材料に反応しやすいとの声が多い。

 国内では13日発表の4―6月期の国内総生産(GDP)速報値が最大の焦点。民間予測の平均は前期比年率換算で実質1%増。予想より高成長となれば日銀の8月の金融政策決定会合での利上げ観測が高まり、円買い材料になる可能性がある。需給面では米国債の償還に絡む円買いが出るとの観測が出ている。
[8月12日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は海外の株式市場動向をにらみながらの不安定な展開か。先週の世界的な株価急落を招いた信用収縮懸念は日米欧の中央銀行による金融市場への資金供給などで、やや落ち着く兆しがある。国内企業の4―6月期業績開示を受けて好業績銘柄を見直す動きが相場を下支えしそうだが、ヘッジファンドなどの持ち高調整が引き続き波乱要因となろう。

 先週は信用力が低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)に端を発した世界的な信用収縮への警戒感が台頭。週半ばに持ち直しつつあった日経平均株価は週末に大幅安となった。

 先週末の海外市場は欧州株が大幅安だったが、米国株は米連邦準備理事会(FRB)による緊急声明付きの資金供給を受け下げ渋る展開。シカゴ市場で取引される日経平均先物9月物も下げ幅を縮小し、清算値は大証終値を45円下回る1万6705円となった。

 今週初の13日はシカゴの先物清算値を意識して先物売りが先行する可能性はある。一方で、取引開始前に内閣府が発表予定の4―6月期国内総生産(GDP)速報値が注目材料。市場の事前予測の平均値は年率換算でプラス1%(物価変動の影響を除く実質ベース)と、1―3月期(プラス3.3%)より伸び率鈍化を見込む。「マイナス成長にならなければ株価に悪影響は出にくい」とされるなか、極端に強い内容でなければ、日銀の利上げ時期が遠のくとみて、かえって市場を落ち着かせる面もありそうだ。

 四半期業績開示で企業収益の拡大基調が続く一方、最近の調整で日経平均ベースの予想PER(株価収益率)は17.8倍と昨年7月以来の水準に低下。東証一部の騰落レシオ(25日移動平均)も「売られすぎ」を示す70%を大きく割り込んだ。海外要因に目配りは欠かせないが、日経平均が今月2日、10日の取引時間中に目前で下げ止まった年初来安値(1万6642円)を下回らなければ、当面の下値を確認したとの見方から押し目買いを呼び込む場面もありそうだ。
[8月12日/日本経済新聞 朝刊]

2007年08月05日

今週の為替見通し

 円相場は不安定な動きになるとの見方が強い。信用力の低い米個人向け住宅融資(サブプライムローン)の焦げ付き問題は収束の糸口が見えず、売買を一方に傾けにくいと考える参加者が多い。金融機関の大規模な損失が発覚するなどの材料が浮上すると円は振れやすくなるとの声も聞かれる。市場予想の中心は1ドル=117―120円。

 サブプライム問題が長引くことへの懸念から、リスクを回避する動きが優勢になりそうだ。円を売ってリスク資産を運用する円借り(キャリー)取引を解消するため、欧米のヘッジファンドが円を買い戻す勢いは続くとの見方が強い。

 前週に大幅下落した米株式相場の動向も焦点だ。下落基調が続くと損失を補うための円買いが入りやすくなるからだ。

 米景気動向にも関心が高い。7月の米雇用統計は雇用者の増加数が市場予想を下回る結果だった。7日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で、サブプライム問題の実体経済への影響が指摘されるようであれば、米景気の先行き悪化懸念から円買いが膨らむ可能性がある。
[8月5日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は下値を探る展開か。前週末の米国株急落で、投資家の不安感が高まるのは避けられない。株価指数先物が主導する不安定な動きになり、日経平均株価は一時的に年初来安値をつける公算がある。ただ、このところの外国人売りは前週末にかけて一巡したという指摘もある。押し目買いが相場を支える場面も想定できる。

 先週は日経平均が週間で303円(1.8%)の下落となった。信用力の低い米個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の広がりを懸念した外国人投資家の売りが優勢だった。

 1日には3月16日以来約4カ月半ぶりに1万7000円を割ったが、年初来安値(1万6642円)は下回らなかった。外国人売りはとりあえず後退したとの見方から、徐々に押し目買いも活発になった。

 先週末の米国株急落を受けて、シカゴ市場の日経平均先物9月物の清算値は大証の週末終値を330円下回った。週初に先物がこの水準にサヤ寄せするようだと、現物株に裁定取引の解消売りが出て、売り先行で始まりそうだ。

 週末には株価指数オプション8月物の特別清算指数(SQ)算出を控えている。先物は短期の思惑的な売買でブレやすくなっている。こうした影響で日経平均が年初来安値を下回る可能性もある。

 今週は「積極的に上値を追うには材料不足」という指摘が多い。主要企業の4―6月期業績開示は峠を越えており、株価へのインパクトは限定的とみられる。7日には米連邦公開市場委員会(FOMC)があるが、金融政策に変更はないとの見方が優勢だ。

 日経平均の予想PER(株価収益率)は昨年11月以来、約8カ月半ぶりの水準に低下した。東証一部の騰落レシオ(25日移動平均)も「売られすぎ」を示す70%近辺。指標面では割安感が出ている。米国株の持ち直しなどで投資家の不安心理が薄れた場合は、押し目買いが広がる可能性もありそうだ。
[8月5日/日本経済新聞 朝刊]

2007年07月29日

今週の為替見通し

 円相場は米株式相場と米景気動向に神経質に反応する展開になりそうだ。前週は米株式相場の大幅下落をきっかけに、円買い・ドル売りが加速した。市場では株安基調が続くかどうか、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの焦げ付き問題が米国の実体経済にどこまで波及するかに関心が集まっている。円相場の市場予想は1ドル=117―121円と、大きく割れている。

 米経済を占う上で重要な指標が相次ぐ。7月の雇用統計を筆頭に、サプライマネジメント協会の製造業・非製造業景気指数などだ。いずれも市場予想では前月よりやや下振れする。予想をさらに下回った場合は、米景気の先行き不透明感から欧米のヘッジファンドなどの円買い・ドル売りが加速する公算が大きい。

 一方、国内勢は円売り意欲が強い。輸入企業や個人投資家にとって120円を超える円高は久しぶりの円の売り場。外貨建て投資信託の設定も多く、円の上昇を抑える可能性がある。もちろん参院選も焦点で、与党大敗となった場合、政局不安から円売りが出る場面もありそうだ。
[7月29日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は底入れ時期を探る展開か。米国の住宅ローン問題を受けた世界的な株安の流れから週初は売り注文が先行しそう。短期投資家などの円借り(円キャリー)取引の巻き戻しで為替相場が円高に振れることも警戒される。また参院選後の政局をにらんで買い手控え機運が強まる可能性もある。ただ主要企業の発表がピークを迎える四半期業績開示で収益拡大基調が鮮明になれば、株安の歯止めになりそうだ。

 先週の日経平均株価は1週間で874円(5.1%)下落。参院選を前に投資家が様子見姿勢を強めるなか、週末にかけて米国株相場が大きく下げ、日経平均も一段安となった。
[7月29日/日本経済新聞 朝刊]

2007年07月22日

今週の為替見通し

 円相場は軟調に推移するとの見方が優勢だ。「日米金利差を背景にした円売り・ドル買い基調に変化はない」とみる市場関係者は多い。ただ米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題への不安がくすぶっており、積極的にドル買いを進める向きも少ない。円の下値も限られそうで、市場参加者の予想は1ドル=121―123円台が中心になっている。

 市場では月末にかけ、外貨建て投資信託の新規設定が数多く予定されている。個人投資家の円売りが引き続き先行しそうだ。

 ただ「米国の住宅市場の調整が米経済に与える影響を見極めたい」との空気も広がっている。25日の中古住宅販売や26日の新築住宅販売など、今週は6月分の住宅関連指標の発表が相次ぐ。住宅市場の悪化が確認されればドル売りが膨らむ可能性がある。

 日銀の金融政策への思惑も交錯している。27日に6月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。前年同月比で4カ月連続下落している中、マイナス圏から脱すれば利上げ観測がさらに強まり、円が買われる可能性もある。
[7月22日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値の重い中、個別銘柄の選別が進みそうだ。4―6月期の業績開示ラッシュを受け、市場予想を上回る業績を上げた銘柄には積極的な買いが入りやすい。日経平均株価は一時的に上値を試す可能性もある。ただ週末に参院選などを控えて商いは薄く、一本調子で上昇する勢いには欠けるとみられる。

 先週(17―20日)の日経平均は週間で81円(0.4%)下落した。国内で目立った材料が見あたらず、方向性の定まらない展開が続いた。週の後半には新日本製鉄、住友金属鉱山などの鉄鋼・非鉄株が相次いで高値を更新、投資家心理の改善につながった。

 今週は国内企業の4―6月期の業績開示が本格化する。円安の恩恵を受ける輸出関連銘柄の業績動向が注目点だ。指数への寄与度の大きい主力の電機、精密などで好業績が相次げば、日経平均は7月9日に付けた年初来高値(1万8261円)を更新する可能性もある。ただ4―6月期を経過した段階で会社が次々と通期予想を上方修正することは考えにくく、上昇幅は限られるとの指摘も多い。

 個人消費が盛り上がりに欠けることなどから「特に新興市場に多い内需関連企業の業績が市場予想を上回る可能性は低い。東証一部銘柄が買われる一方、新興株は下落する」との予想も出ている。

 週末には参院選を控える。株価は与党の苦戦を織り込みつつあるものの「与党の大敗で政局の不透明感が強まれば、株価が一時的に下落する懸念がある」。今週も売買に盛り上がりを欠きそうだ。

 高値圏にあり、利益確定売りが出やすくなっている米株動向も不安材料だ。週の半ばには米国の住宅関連の経済指標が発表になる予定。内容によってはサブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題が再燃する可能性もある。金融不安が広がるようなことがあれば、日本株にも悪影響を及ぼしそうだ。
[7月22日/日本経済新聞 朝刊]

2007年07月15日

今週の為替見通し

 今週の円相場は安値圏でもみ合いが続きそうだ。日米金利差を材料に、個人投資家の円売り・ドル買いが根強い。半面、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け高金利住宅ローン)問題を背景にドルも売られやすく、綱引きの展開となりそうだ。市場参加者の多くは1ドル=120―123円台のレンジ内での推移を予想する。

 サブプライムローン問題が「米経済全体に与える影響は限定的」との見方はあるが、米住宅市場に対する警戒感は強い。18日発表の6月の米住宅着工件数が大きな関心を集めそうだ。市場予想を下回れば米景気に悲観的な見方が広がり、ドル売りが膨らむ可能性がある。株式市場の混乱につながるようなら、リスク回避のために円を買い戻す動きも出そうだ。

 18、19日に予定されるバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言や、18日発表の米消費者物価指数(CPI)も注目だ。

 円の上昇局面では個人投資家や輸入企業の円売り・ドル買いが膨らみやすい。円の上値も限定的との見方が多い。
[7月15日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は高値圏でのもみ合いか。参院選を控え国内では模様眺め気分が強く、市場では「積極的に上値を追う展開にはなりにくい」。半面、輸出企業を中心に企業業績は好調との見方から下値も堅い。為替相場や米国株が波乱要因となる可能性もある。

 前週(9―13日)の日経平均株価は方向感が定まらなかった。11日に対ドルでの円急伸や米株安を受けて200円強下げたが、13日には反対に米株高で切り返した。国内が売り買いともに材料不足なだけに、外部環境に左右されがちな展開だった。

 今週は国内では重要な経済指標の発表はなく、4―6月期の業績開示が本格化するのも来週。このため引き続き米市場に反応しやすい地合いとなりそうだ。ダウ工業株30種平均は連日過去最高値を更新中。今週は国内の取引が火曜日から始まる。月曜日(16日)も米市場が続伸すれば、日経平均も9日に付けた年初来高値(1万8261円)を一時的に抜けてくる可能性が高い。

 もっとも、参院選への警戒感から売買は盛り上がりに欠け、上値を追う動きは限定的だろう。東京証券取引所第一部の売買代金は13日、活況の目安となる3兆円を約1カ月ぶりに超えたが、株式指数オプション7月物の特別清算指数(SQ)算出の影響を除く実質的な代金は2兆円台後半とみられる。商いが低水準にとどまれば、利益確定の売りに押されやすい。

 11日に一時、円は1ドル=120円台まで買われたが、その後は押し戻された。円安や海外景気の拡大を追い風に、自動車やハイテクなど輸出関連株は今期の好業績期待が強い。相場全体が弱含んだ場合でも、下支え役となりそうだ。

 半面、個人消費の回復の遅れから「小売りなど内需株は敬遠されるだろう」との声が聞かれる。前週に四半期業績を発表した主力のイオン、ファーストリテイリングの収益低迷も重しになる。
[7月15日/日本経済新聞 朝刊]

2007年07月08日

今週の為替見通し

 円相場は安値圏でもみ合うとの見方が強い。引き続き個人投資家の円売り・ドル買いは旺盛だ。ただ日銀の今後の利上げを巡る思惑次第では円が買われる場面が出てくる可能性もあり、11―12日の日銀金融政策決定会合への関心も高まっている。市場参加者の予想は1ドル=122―124円台に集中している。

 市場は福井俊彦総裁の発言に注目している。6月の決定会合後、福井総裁は政策決定について「(経済・物価情勢など)確認すべきことが多い」と発言。利上げに消極的と受け止められ、円売りが進んだ。

 市場では今回の会合では利上げを見送り、早ければ8月にも実施するとの観測が根強い。その後の利上げのペースが速まるかどうかへの関心も市場で高まっている。福井総裁の発言が6月の前回会見から一転して強気になれば、利上げペース加速への思惑から円買いが進む場合もある。

 一方、米長期金利が上昇し、日米金利差を背景にしたドル買いが進みやすくなっている。6月の米雇用統計が堅調だったことを受け、米景気拡大の観測が広がっている。
[7月8日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は一進一退となりそうだ。企業業績の拡大期待は根強いが、参院選や米長期金利の動向をにらみ、多くの投資家は様子見姿勢を崩さないとみられる。日経平均株価は6月21日に付けた年初来高値(1万8240円)を上回る可能性があるものの、商いは盛り上がらず上値も限られそうだ。

 先週(2―6日)の日経平均は1週間で2円(0.01%)の上げにとどまった。円安進行で企業業績が上方修正されるとの期待から主力株が買われ、じり高の展開となったが、週末には金利上昇懸念が広がって反落。それまでの上げ幅をほぼ帳消しにした。

 今週も業績の上方修正期待から「下値には押し目買いが入る」地合いは続きそう。ただ、参院選と4―6月期の業績開示を控え「積極的に売買しづらい」と判断している投資家が多い。

 株式売買代金は6日まで20日連続で3兆円を下回った。商いが細りがちな中で「上値追いには力不足」との声がある。

 日経平均が年初来高値圏になると、戻り売り圧力も高まってくる。2月26日に付けた取引時間中の高値(1万8300円)を上回って一段高になるといった相場展開は想定しづらい。

 市場参加者は米長期金利の動きも気にしている。「5.3%を上回って推移すると株価にはマイナス」といった声も出ており、海外市場の動向しだいでは金利上昇リスクを警戒した売りが優勢になる可能性がある。

 11、12日の日銀政策決定会合も注目点だ。「追加利上げは8月という見方が大勢」といわれるが、12日に予定されている福井日銀総裁の会見で、利上げについてどんな発言があるか見極めたいという慎重ムードも残っている。  
[7月8日/日本経済新聞 朝刊]

2007年07月01日

今週の為替見通し

 円相場は景気動向をにらんで神経質な動きになりそうだ。日銀の6月の企業短期経済観測調査(短観)や米雇用統計など、両国の景気を占う主要な経済指標の発表が相次ぐためだ。市場の予想は1ドル=122―124円台に集中している。

 民間の事前予想によると、2日発表の日銀短観は、大企業製造業の業況感が3月の前回調査とほぼ同じ水準になる見通し。日銀の8月の利上げ観測が根強いなか、予想を大きく割り込む結果になれば、利上げが遅れるとの見方から円売りが進む可能性がある。

 米国では6日に雇用統計が発表される。5月の統計は、雇用者の増加数が市場予想を上回った。増加基調に歯止めがかかるような内容であれば、米経済への先行き不透明感から円高・ドル安傾向になる場合もある。

 米サプライマネジメント協会が発表する6月の製造業、非製造業の景気指数も今後の米景況感を判断するうえで注目されている。

 一方、夏のボーナスシーズンになり、個人投資家が外貨建て投資信託の購入を通じて円売りが強まるとの見方もある。
[7月1日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値の重い展開が見込まれる。企業収益の改善期待から先高観がある一方、米国株や参院選の行方など、不透明要因もくすぶる。景気動向を探るうえで、週初の2日に発表される日銀企業短期経済観測調査(短観、6月調査)への注目度も高い。内容次第では利益確定売りに押される恐れもある。

 先週の日経平均株価は週間で50円(0.3%)下げた。円安一服や米株安を嫌気し27日には1万7849円まで下落。ただ28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過したことなどから週末の29日には200円を超える大幅高となり、週央までの下げを埋めた。

 今週の最大の注目材料は2日発表の日銀短観。4月の機械受注や5月の鉱工業生産が市場予想を下回っただけに、市場には「景気の底堅さを確認したい」との声が多い。大企業製造業業況判断指数(DI)の市場予想平均は、前回と比べ横ばいのプラス23だが、レンジはプラス20―24と、分散している。

 日銀短観では大企業の今年度経常利益計画も注目点だ。円安により3月調査(前期比0.6%減)からの上方修正を見込む声が多い。「4―6月期業績の先行指標」とみる向きもあり、好業績銘柄に物色が広がることも考えられる。ただし、強めの数字なら日銀の利上げ観測の高まりを通じ、市場金利上昇と円高を招く可能性もあり注意が必要だ。

 不安材料として意識されるのは、やや神経質な展開となっている米国株の動向だ。6日発表の6月米雇用統計など重要な経済指標の発表が控えており、米国発の株安や金利上昇のリスクを意識する声も多い。

 7月29日の参院選の行方に気をもむ向きも多い。各種世論調査で内閣支持率が下がっており、「自民党劣勢との見方が強まれば外国人投資家が日本株買いに消極的になる」との見方が出ている。選挙が近づくにつれ様子見気分が強まり、売買が低調になる可能性もある。
[7月1日/日本経済新聞 朝刊]

2007年06月24日

今週の為替見通し

 今週の円相場はじりじりと円安・ドル高が進むとの予想が多い。米長期金利が上昇基調にあり、日米の金利差拡大を手掛かりにした円売り・ドル買いが優勢になりそうだ。日本ではボーナス期を迎え、個人向けの外貨建て投資信託の購入が増えて円売り圧力が強まる可能性もある。市場参加者の予想は1ドル=123―125円台が中心だ。

 外為市場では米景気に対して楽観的な見方が広がり、円売り・ドル買いが進みやすい状況になっている。ただ、一方では米国の金利上昇を受けて住宅市場などへの悪影響を警戒する声も上がっており、今週発表の5月の米中古住宅販売や新築住宅販売など住宅関連の指標に関心が集まる。27、28日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明も注目だ。

 国内では29日に5月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。生鮮食品を除く指数は4月まで3カ月連続で前年同月比マイナスだった。5月の上昇率が市場の予想よりも高めとなれば、日銀による早期利上げ観測が強まって円が一時的に買われる可能性もある。
[6月24日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は需給環境の改善を背景に下値を固める展開か。季節要因で内外の機関投資家の売りが手控えられ、底堅く推移する可能性が高い。日米とも金融政策に関する重要日程を控えるが大きな変更はなく、円安基調は続くとの見方が多い。輸出関連株物色が相場を下支えし、上値を試す場面もありそうだ。

 先週は日経平均株価が217円(1.2%)上昇。円安進行を背景に業績拡大期待から主力株を中心に幅広い銘柄が買われ、21日に世界連鎖株安直前の2月26日に付けた年初来高値を更新した。2000年5月以来、約7年1カ月ぶりの水準まで上昇した。ただシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での日経平均先物9月物の22日終値は1万8045円と大証終値を175円下回っており、今週は売り先行で始まる可能性がある。

 28日に3月期企業の株主総会が集中日を迎える。この時期は例年、国内機関投資家の売りが減りやすいとされる。6月中間決算を控える年金基金など外国人投資家も、株価を押し下げるような売りを手控えがち。一方、7月上旬に決算期末を控える株価指数連動型上場投資信託(ETF)の配当取りを狙った金融機関による買いが活発になる。ETF運用会社の現物株買いが相場の押し上げるとの指摘もある。

 29日には5月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。市場では8月の利上げ観測が高まっているが「市場はすでに織り込み済み」。27―28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の米国株相場に波乱がなければ、日本株への影響は限られそうだ。

 DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)価格の下げ止まりを受け、半導体関連銘柄には見直し買いが強まるとみられる。在庫調整も終了に向かうとの観測から電子部品関連株も堅調に推移している。業績上振れへの期待から押し目買いが入りやすく、相場の下支え役になるとの見方が多い。
[6月24日/日本経済新聞 朝刊]

2007年06月17日

今週の為替見通し

 円相場は前週に続き軟調な地合いになるとの見方が強い。「円借り(キャリー)取引が再燃する」との観測が広がっているためだ。円は英ポンドやオーストラリアドルなど、高金利の通貨に対して売られやすくなっており、ドルに対しても下落する可能性が高い。市場では1ドル=122―124円50銭と、2002年12月以来、4年半ぶりの安値圏で推移しそうだ。

 米経済については先行き悲観論が後退しているものの、回復が遅れている住宅市場の動向を見極めたいとの向きが多い。19日発表の5月の米住宅着工件数など住宅関連指標に注目が集まる。それ以外に大きな経済指標がなく、住宅市況の回復が確認できれば、円売り・ドル買い圧力につながってもおかしくない。

 金融市場で日銀の早期利上げ観測がやや後退していることも円売り材料になりやすくなっている。先週末は福井俊彦総裁が「政策変更まで要確認事項が多い」と発言したことが円売りにつながった。20日には武藤敏郎副総裁が講演する。そこで利上げへの意欲を示せば、円が一時的に買い戻される可能性もある。
[6月17日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は金利上昇への警戒感が一服し、再び上値を試す展開か。内需関連には不透明感が残るが、為替相場が円安・ドル高へ傾き、輸出企業中心に収益面では追い風になる。米国株の落ち着きも支援材料だ。日経平均株価は2月26日につけた年初来高値(1万8215円)を上回る可能性もありそうだ。

 前週(11―15日)の日経平均は192円上昇した。週前半は世界的な金利上昇を受けて売りが先行。しかし米国株が上昇に転じ、為替も円安に振れると不安感は徐々に和らぎ、週末にかけては日経平均が取引時間中に1万8000円台に乗せる場面もあった。

 今週も「金利と為替動向をにらんだ動き」だろう。15日の日銀総裁会見に株式市場では、日銀は利上げを急いでいないと受け止めた投資家が多い。金利上昇が止まらないことが景気回復を抑えると心配する投資家もいただけに、ひとまず買い安心感が広がる可能性がある。

 為替が円安に傾いているのも株価にプラスだ。自動車や電機など輸出企業の業績押し上げ期待につながる。こうした銘柄が全体を引っ張れば、日経平均が約4カ月ぶりに年初来高値をうかがう場面もありそう。20日発表の4―6月期の法人企業景気予測調査で企業の強気心理が確認できれば買い手掛かりになる。

 もっとも上値追いの勢いも迫力を欠く。「個人消費の改善が鈍い」ためで、内需関連株へ買い意欲は乏しい。19日発表の5月の百貨店売上高などで伸び悩みが出れば見送りムードが強まることもありうる。社保庁の年金記録漏れ問題も影を落とす。7月の参院選へ向けて政局の不透明感が増すことがあれば、外国人を中心に売りが強まる可能性は否めない。

 3月期決算企業の株主総会が今週から本格化する。今年は増配を求める株主提案が多い。提案を支持する例が相次ぐと、株主配分の高まりを手掛かりにした物色の流れも浮上しよう。
[6月17日/日本経済新聞 朝刊]

2007年06月10日

今週の為替見通し

 今週の円相場は米国の株価や金利の動向をにらみながら、方向感が定まりにくい展開となりそうだ。一方向に円安が続いてきたため、欧米のヘッジファンドなどが円を買い戻す動きが一部に出ている。ただ、国内投資家による円売りも根強く続いており、円が急上昇するという見方も少ない。市場参加者の予想は1ドル=119―122円台が中心となっている。

 米経済の先行きに対する悲観的な見方は薄れ、米利下げ観測は後退している。ただインフレ警戒感がなお残っており、13日発表の米地区連銀経済報告(ベージュブック)や15日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)などに注目が集まる。インフレ圧力が強まれば米国で利上げ観測が浮上し、ドルが買われる可能性もある。ただ、金利上昇による景気悪化の懸念から米株価が下落するとドル売り材料にもなり得る。

 日銀は14、15日に金融政策決定会合を開く。市場では早期利上げが意識されて金利が上昇基調にある。福井俊彦日銀総裁が会見で利上げ意欲を示せば一時的に円買いが加速する可能性もある。
[6月10日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は海外市場をにらみ、神経質な展開となりそうだ。米国の金利上昇と株安が一服し、1―3月期の国内総生産(GDP)改定値などで国内景気の底堅さが確認されれば、見直し買いが入る可能性もある。日経平均株価は1万7700円台で下値を固めるとの見方が多い。

 前週(4―8日)の日経平均は週間で179円(1%)下げた。週半ばまで年初来高値(1万8215円)を目指して一進一退を続けていたが、週末には米国株の大幅続落を受けて値を崩し、1万8000円を割り込んで引けた。

 今週は「米国の長期金利と株価に左右されやすい展開」が続きそうだ。

 米国株は前週末に下げどまったものの、調整がもたつけば外国人投資家の利益確定売りを誘い、日本株の上値を抑える公算が大きい。ただ米国株に比べると日本株の出遅れ感は強く、「海外市場が落ち着けば押し目買いが入る」との見方もある。

 11日に1―3月期のGDP改定値の発表がある。速報値では実質成長率が年率2.4%だった。市場予想平均の3%強まで上方修正されれば、好感される場面もありそうだ。

 もう1つの焦点は14日から始まる日銀の金融政策決定会合。15日に予定されている福井俊彦日銀総裁の記者会見では利上げに関する発言に注目が集まる。同日夜には5月の米消費者物価指数の発表も控えているため、週末にかけて積極的な売買を手掛けにくくなる可能性がある。

 国内機関投資家は様子見姿勢を保ったままだが、個人投資家の投資心理には改善の兆しが見られる。1日時点の3市場信用買い残は約3カ月ぶりに4兆円を下回り、「中低位株の物色対象が広がってきた」。テクニカル面で「日経平均は25日移動平均(8日時点で1万7707円)が下値のメド」とする声が多い。
[6月10日/日本経済新聞 朝刊]

2007年06月03日

今週の為替見通し

 円相場は安値圏でもみ合うとの見方が市場では強い。世界の株価の上昇を受け、国内外の金利差に着目した円売り・ドル買いが継続されるとの声が聞かれる。ただ、円金利の上昇への思惑から円が買われる可能性もある。市場参加者の予想は1ドル=120―123円に集まっている。

 世界的に株式相場が堅調で、円借り(円キャリー)取引を使った取引が広がるとの見方が多い。米株や上海株が上昇すればリスクを取りやすくなり、円借り取引が増える方向に働く。1月の年初来安値(122円20銭)より円安・ドル高に進むかが焦点だ。

 一方で、株価が下落すれば、海外投機筋などがリスク資産から資金を引き揚げて円を買うとの見方もある。前週は122円前後まで下がると円が買われる展開が続いており、円の安値に対する警戒感は市場で広がっている。

 日銀の利上げへの思惑が強まれば、円買い方向に進む可能性もある。設備投資の先行指標である機械受注統計(4月分)が8日発表される。市場予想を上回れば利上げへの思惑から円は買われやすくなりそうだ。
[6月3日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は戻りを試す展開か。世界の主要株価指数に比べて日本株の出遅れ感は強く、業績好調な主力株を中心に見直し買いが入り始めた。相次いで発表される経済指標で国内景気の底堅さが確認されれば、日経平均株価は年初来高値(1万8215円)を目指すとの見方もある。海外株が不安定な動きを見せた場合は、いったん足踏みする場面もありそうだ。

 先週の日経平均は週間で477円(2.7%)上昇。ハイテクや商社の好業績銘柄に買いが続き、週末には約3カ月ぶりに1万8000円台を一時回復した。

 それでも過去最高値圏にある欧米株や中国株に比べると日本株の戻りは依然鈍い。「今週も海外勢の資金流入が続く可能性は高い」とみられ、国内景気に売買の手掛かりを求める外国人投資家も多いという。

 このため4日発表の1―3月期法人企業統計をはじめ、4月の景気動向指数や機械受注統計などから目が離せない。なかでも設備投資の先行指標となる機械受注への関心は高く、民間23社は平均で前月比4.3%の増加(船舶・電力を除く民需)を見込んでいる。前月まで弱含みで推移してきただけに「再び堅調な内容となれば内需関連株中心に買いに弾みが付く」との見方もある。

 週末の外国為替市場で約4カ月ぶりに1ドル=122円台まで円安が進行したのも支援材料になりそうだ。米景気に対する悲観論が後退し、自動車などの主力株に「物色対象が広がるかどうかがカギ」とみられる。

 ただ米国株や中国株には高値警戒感もくすぶり、「いったん海外株が調整局面に入ると日本株も踊り場を迎えかねない」という。

 8日には株価指数オプションの特別清算指数(SQ)が算出される。相場水準が切り上がるなか、思惑的な売買が膨らめば相場をかく乱する懸念がある。
[6月3日/日本経済新聞 朝刊]

2007年05月27日

今週の為替見通し

 円相場は軟調な地合いになるとの見方が強い。米景気減速への警戒感がやや後退したとの思惑から円売り・ドル買いが進み、ドルに対して年初来安値(1ドル=122円20銭)を探るとの観測も聞かれる。市場参加者の予想は120―122円台に集中している。

 鉱工業生産など米経済指標の改善がみられる中で、最大の焦点は6月1日に発表される5月の米雇用統計だ。前回(4月)は市場予想をやや下回る雇用増にとどまったが、雇用環境の改善がはっきりすれば米景気が軟着陸できるとの見方が強まり、円売り・ドル買いに弾みがつく可能性がある。今週は外貨建て投資信託の新規設定が相次ぐため、個人投資家の円売りも強まりやすい。

 ただ、円が安値を更新し続けるかどうかは不透明な面もある。122円台前半は安値警戒感が強まりやすい水準で、ヘッジファンドなどの円買いが増える可能性もある。債券市場では利上げを意識して中長期金利が上昇しており、金利上昇に伴って円が買われる場面もありそうだ。福井俊彦総裁ら日銀幹部の講演にも注目が集まる。
[5月27日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値の重い展開か。株価が上昇すると利益確定売りが出やすいうえ、3月期決算発表がほぼ一巡したため積極的に上値を追う材料にも乏しい。一方、米国株や中国株の下落を懸念する見方も増えており、海外株相場の動向次第では弱含む場面も予想される。

 先週の日経平均株価は週間で81円63銭(0.5%)上昇した。ハイテク株の一角や大手銀行株に買いが集まり、23日には1万7705円と世界連鎖株安後の高値(1万7748円)に接近した。だが、25日には米国株の下落を受けて大幅安となり、1週間を通しては小幅な上昇にとどまった。

 先週の大手銀行で3月期決算発表は、ほぼ一巡した。このため「国内ではテーマが見つかりにくく、外国株相場や円相場などの外部環境に左右されやすい」との見方が増えている。

 なかでも関心が高いのは米国株。今月中旬までほぼ一本調子で上昇していたが、先週には金利先高観などから一服した。「株価は高値圏にあり、調整が入りやすい」。6月1日には5月の米雇用統計など重要指標の発表が控えており、買いが見送られれば、日本株の下押し要因となる可能性がある。

 中国株への注目度も高い。グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)前議長は23日、「中国株はいずれ劇的な収縮が起きる」と懸念を表明。市場の混乱はみられないが、中国株は2月末から始まった世界連鎖株安のきっかけとなっただけに、市場の警戒感は強い。

 国内の注目材料は30日に発表される4月の鉱工業生産指数。このところ弱めの経済指標の発表が続いており、景気減速を指摘する声が出ている。市場予想平均は前月比0.5%の上昇。「経済指標を1つ1つ見ながら景気動向を確認したい」との声が多い。
[5月27日/日本経済新聞 朝刊]

2007年05月20日

今週の為替見通し

 今週の円相場は円安地合いの中で、神経質な展開も予想される。米景気の先行きに対する悲観的な見方がやや薄れており、日米の金利差に着目した円売り・ドル買いが優勢になるとみられている。市場参加者の予想は1ドル=119―122円台が中心となっている。

 18日には中国人民銀行(中央銀行)が人民元の米ドルに対する変動幅の拡大や利上げを発表したことを受けて、アジア通貨もつれ高するとの連想から円が買われる場面があった。市場では「人民元の利上げに伴う円買いは一時的」との見方が大勢だが、22、23日にワシントンで開かれる米中戦略経済対話の前後は、人民元に関する要人発言などで円相場が振れやすくなる可能性もある。

 国内では25日に4月の消費者物価指数(CPI)が発表される。3月まで2カ月連続でマイナスだった。3月の機械受注など最近発表された経済指標が市場の予想を下回るケースが目立っており、市場の注目度が高まっている。

 月末にかけて外貨建て投資信託の設定も多く予定されており、円売り圧力になる可能性がある。
[5月20日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は下値を警戒する神経質な展開になりそうだ。世界的な株高を支える過剰流動性が円相場や商品市況の変調により影響を受けて日本株へ波及する懸念があるためだ。外部環境の不安定化が投資心理を冷やし、様子見ムードが強まることも想定される。

 先週は2007年3月期決算の発表がピークを迎える中、内容を見極めようと買いを手控える投資家が目立った。日経平均株価の上値は重く、週間で154円の下落となった。

 決算が一巡したことで、投資家の視線は世界的な資金の流れなどマクロ面に集まりそう。先週の円相場は一時、1ドル=121円台半ばまで下落した。輸出企業の多くは今期の想定為替レートを1ドル=115円前後に設定しており業績面では支援材料。しかし市場は「株価は既に為替差益を織り込み済み。円高へ反転すれば売り材料」と警戒している。

 このため週末の消費者物価指数への関心が高い。市場予想は前年比横ばいか小幅なマイナスが中心。早期利上げ観測が強まれば、円高懸念が台頭する可能性がある。低金利の円資金を借りて投資する円借り取引が再び収縮するきっかけにもなりかねず、世界的なリスクマネーの変調が日本株に波及するリスクもある。

 先週末に中国人民銀行(中央銀行)が人民元の変動幅の拡大を発表した。為替市場に加え、上海株式市場の反応など外部環境の動向に注意が必要だ。

 大手銀の決算発表も注目度が高い。「不透明要因の一つであり内容を確認したい」との声は少なくない。「業績不振が予想される消費者金融部門の影響度合いが焦点」という。

 トヨタ自動車など大型株に信用の買い残が積み上がっている銘柄が目立つ。「個人から売りが出る可能性がある」と需給面の不安を指摘する声もある。
[5月20日/日本経済新聞 朝刊]

2007年05月13日

今週の為替見通し

 今週の円相場は1ドル=120円を挟んだ安値圏で売り買いが交錯しそうだ。米景気の先行きに悲観的な見方がやや後退し、日米の金利差に着目した円売り・ドル買いが続くとみられる。ただ、国内の景気指標が良好で円金利の先高観が強まるような場合には、一時的に円買い・ドル売りが進む可能性もある。市場参加者の予測は118―122円台が中心だ。

 今週は日米で主要な経済指標の発表が相次ぐ。15日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)や16日発表の米鉱工業生産などが強ければ、円売り・ドル買いが優勢になりそうだ。

 国内では17日に1―3月期の国内総生産(GDP)速報が発表される。実質成長率の民間予想は前期比年率2.6%。これを上回るようなら、国内景気に強気な見方が台頭して円買いが進む可能性がある。

 日銀は16、17日に金融政策決定会合を開く。今後の金融政策について福井俊彦総裁がどのような見解を示すかが注目される。

 週末にドイツで開く主要8カ国(G8)財務相会合を控え、内外の要人発言も注視する必要がある。
[5月13日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は企業業績の動向に左右される展開となりそうだ。3月期決算発表がピークを迎え、2008年3月期の収益見通しが投資家の関心事。好業績銘柄を評価する動きが続くとみられるが、一方で米景気など外部環境の不透明感もぬぐえない。利益確定売りが出やすく、上値の余地は限られそうだ。

 先週は大型連休中の米株高を受けて出遅れ感から日本株も買われ、日経平均株価は9日に世界連鎖株安後の戻り高値を更新した。だが米国株の一時的な急落や急ピッチの上昇に伴う利益確定売りに押され、週間では158円(0.91%)の上昇にとどまった。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での日経平均先物6月物の終値は大証終値を185円上回った。今週は買い先行で始まる可能性もあるが、焦点は15日にピークを迎える3月期決算発表だ。

 発表済みの企業では、今期の業績見通しが市場予想を上回った住友鉱が連日で上場来高値を更新。その一方、予想を下回ったカシオと横河電が11日に値幅制限の下限(ストップ安)まで下げるなど、明暗が分かれている。

 日本経済新聞社の集計(11日までの発表分)によると、前3月期の連結経常利益は4期連続で最高となったが、今期は1.1%増益にとどまる見込み。全体として減速感が広がるなか、個別物色の動きが続くとみられる。

 決算発表が一巡した後は経済指標にも関心が集まりそう。ポイントは17日に発表となる1―3月期の国内総生産(GDP)速報値だ。平均的な市場予想は前期比年率換算で2.6%の伸び。「市場予想を下回れば、景気が踊り場を迎えても影響を受けづらい安定成長銘柄への関心が強まる」と言う。

 米国株については「過熱感を気にする声も出てきた」との指摘もある。外国人の日本株投資意欲が後退し、相場上昇の勢いがそがれる可能性もある。
[5月13日/日本経済新聞 朝刊]

2007年05月06日

今週の為替見通し

 円相場は1ドル=120円をはさんだもみ合いになりそうだ。前週は米景気への悲観論がやや後退したとの見方から円売り・ドル買いが膨らみ、円は1ドル=120円半ばと約2カ月ぶりの円安水準に下落した。ヘッジファンドがさらに円売りを進める可能性がある半面、円の下値は限定的との見方から円を買い戻す動きも広がりそうだ。市場参加者の予想は119―121円が中心となっている。

 今週は米景気の動向が引き続き焦点。4月の米小売売上高、米卸売物価指数などが公表される。9日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明にも関心が集まっている。

 その一方で、連休を終えた国内の輸出企業にとって、1ドル=120円台半ばの相場水準は為替予約(先物の円買い)の格好の機会になるとの見方も根強い。輸出企業が動き出せば、投機筋の一部が円を買い戻しを急ぐ局面も予想される。

 円は対ユーロで前週、最安値(1ユーロ=163円60銭)を付けた。欧州通貨当局者からはユーロ高を容認する発言も出ており、円は当面軟調に推移するとの観測もある。
[5月6日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は底堅い展開が予想される。大型連休明けで取引の増加が期待できそうだ。連休前は値幅取りを狙った短期的な動きに左右され、相場の方向が定まりにくかった。売買の活発化とともに好業績銘柄を中心とした物色に広がりが出るかどうかが焦点となる。

 日経平均株価はほぼ2週間にわたって、1万7000円台前半の狭いレンジでもみ合っている。決算発表で慎重な業績予想が相次ぐことへの警戒感から、積極的な買いが入りにくい。市場では「最近の日経平均は業績予想の弱さを織り込んだ水準」との見方も出ており、業績面から相場が下振れする可能性は後退しているといえそうだ。

 個別銘柄をみると、前期実績や今期見通しが事前の市場予想を上回った銘柄には買いが入っている。「今期予想ベースの増配率は期初段階としてはかなり高い。実際の経営者の見方は強気」と指摘する。

 4―6月期の業績開示が始まる7月になると例年通り、通期見通しの上方修正が増えるとみられるが、それ以前に先回り的な買いが入る可能性もある。

 為替相場の円安傾向も輸出関連企業には支援材料。5月に入り一時1ドル=120円台を付けた。電機、自動車、機械など輸出関連企業の新年度の想定為替レートは1ドル=110―115円に集中している。円安が目先の買いを誘う場面もありそうだ。

 日本株は海外市場に比べ出遅れ感が強まっている。欧米、アジアの主要株価指数がすでに世界連鎖株安前の水準を上回ったのに対し、日経平均は2月26日に付けた高値を5月2日時点で4%強下回っている。

 米株式相場は1―3月期の企業業績の底堅さを確認して史上最高値圏で推移している。米国をはじめとする海外株が高値圏にあることから、日本株に出遅れ修正の動きが出てくるとの観測もある。
[5月6日/日本経済新聞 朝刊]

2007年04月29日

今週の為替見通し

 円相場は底堅く推移するとの見方が優勢だ。先週末発表の1−3月の米実質成長率が1.3%と4年ぶりの低水準になり、米景気減速が鮮明になった。日銀の福井俊彦総裁が利上げ継続姿勢を示したこともあり、円売り・ドル買いに一服感が出ている。市場参加者の予想は1ドル=118−120円に集中している。

 米国では景気の先行きを占う上で重要な経済指標の発表が相次ぐ。最大の注目材料は4日発表の4月の米雇用統計。前月は非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想を大幅に上回った。鉱工業生産が鈍るなど企業部門の減速懸念が広がる中で、個人消費の改善につながるような内容になれば、市場で強まる米景気の先行き不透明感が和らぐ可能性もある。

 ほかにも3月の個人消費支出、1−3月の労働生産性(速報)などの米経済指標が公表予定で、これらの統計にも円相場は神経質になろう。日本では大型連休に入り、売買材料に乏しい。ただ国内企業や個人投資家などの取引が細って薄商いになるだけに、相場が急変するリスクにも注意が必要になりそうだ。
[4月29日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は方向感を欠く展開か。大型連休の谷間に当たり取引日は2日間だけで、市場参加者は限られる。企業の決算発表への反応は今のところ強弱双方が入り交じった綱引きの状態だ。日本の連休中に米国など海外市場が揺れる可能性もあり、神経質にならざるをえない。

 前週から本格的な決算発表シーズンに入った。企業側が出した今期予想は慎重な内容が相次いだが、株価全体では大きく崩れることはなかった。前週1週間で日経平均株価は52円21銭(0.3%)下落。

 企業業績に対する極端な悲観論は後退しつつある。「期初時点で会社側が慎重な見通しを出すことを株価はある程度織り込み済み」。達成できなかった場合に株価が下がるリスクを恐れ、企業側が抑えめな期初予想を出し、年後半にかけて上方修正余地があると見る市場参加者は多い。実際、決算発表では、為替相場や原材料コストなど厳しめな前提を置く企業も多く見られる。

 今週の取引日は5月1日と2日。休暇に入る投資家も多く、通常3兆円前後の東証一部の売買代金は「2兆円前後まで落ち込む」との見方も。積極的に持ち高を積み増す動きは限られ、短期売買が中心になりそうだ。

 決算発表する会社もヤマトホールディングスやプロミスなど一部にとどまる。企業の決算内容を投資家が細かく吟味するのは連休明け以降だ。日銀が27日夕方に発表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)も金融政策の方向性を読み切れず、株価に追い風とは言い切れない。

 国内の材料が限られるだけに「海外市場の動きを見極めたいとのムードが強まる」。市場が危惧するのは、休場中に海外株や為替相場が振れる可能性。米国株やアジア株などが調整する場面があれば、いったん日本株の持ち高も落としておく動きにつながる可能性がある。
[4月29日/日本経済新聞 朝刊]

2007年04月22日

今週の為替見通し

 円相場は軟調に推移する地合いになりそうだ。国内外の金利差を背景に、ユーロなどの主要通貨に対して円は売られやすくなっており、ドルに対してもつられて安くなる可能性が高い。ただ日米で主要な経済指標の発表が相次ぐため、内容を見極めながらの動きとなるだろう。市場参加者の予想は117円台半ば―120円台に集中している。

 今週は外貨建て投資信託の新規設定が相次ぐ見通しでドル買い要因になる。月末に向けて輸入企業の決済目的の円売り・ドル買いが増える可能性もある。国内の生損保各社が本格的に外国債券の運用に乗り出すとの見方もある。ただ、ユーロ建て債券の償還に伴う円買い圧力もあり、円の下落を抑える可能性がある。

 27日には日銀が「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を発表。福井俊彦総裁が記者会見する。市場に広がる早期利上げ観測に対してどう答えるか関心が高い。先行き不透明感が根強い米景気の動向にも注目が集まっている。3月の耐久財受注や1―3月期の国内総生産(GDP)速報値など、今後の米金融政策を占う指標の発表が相次ぐ。
[4月22日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は企業業績を見極めながら方向感を探る展開か。2007年3月期の決算発表が本格化するが、ハイテクや自動車など主要企業で増益基調が再確認できれば相場は底堅く推移しそう。半面、為替相場の円高進行など懸念材料もある。相場をリードする投資家も見当たらず、上値が限られる公算も大きい。

 先週の日経平均株価は週間で88円(0.51%)上昇した。手控えムードの中、株価指数先物に思惑的な売買が出て値動きの荒い相場展開が続いた。

 今週の最大の焦点は企業業績だ。ホンダ、松下電器産業といった主要企業が決算を発表。同時に今期見通しを公表する企業が多く、今後の株式相場の行方を占ううえで関心は高い。

 大手証券の調査では、全産業で今期も1割程度の増益率を見込むが「企業側は期初に控えめな予想を立てる傾向があり、減益予想が立て続けに出るようだと売り材料になる可能性もある」という。内容次第で株価が揺れる可能性は否めない。

 需給面では個人投資家の動向に注目が集まる。日経ジャスダック平均株価は前週末までに8日続落した。新興市場は個人の売買が多く、株価下落で痛手を被った個人も多いと見られる。「連鎖株安時の信用買いの持ち高が依然として残っており、上昇局面では戻り売りが上値を抑える」との見方もあった。新興市場の下げに歯止めがかからなければ、市場全体の投資心理を冷やすことも想定される。

 経済統計からも目が離せない。27日は3月の鉱工業生産指数や全国消費者物価指数のほか、日銀が「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で1―2年先までの景気・物価見通しを公表する予定だ。今後の金融政策を占ううえで重要な材料になる。「5、6月の追加利上げ確率は45%ある」といった声も一部にあるだけに、市場関係者の注目度は高い。
[4月22日/日本経済新聞 朝刊]

2007年04月15日

今週の為替見通し

 今週の円相場は米経済指標をにらみながら、振れやすい展開になりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)はインフレへの警戒姿勢を維持する一方、住宅市場などを中心に景気減速の懸念もくすぶり続けている。米経済の先行きを巡る市場の観測が定まらず、相場の方向感が出にくくなる可能性がある。市場参加者の予想は1ドル=117―120円台が中心となっている。

 13日の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の共同声明は為替相場について「経済ファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映すべきだ」とした。従来と変わらず市場では円安基調が続くとの予想が出ている。

 米国などで重要な経済指標の発表が相次ぐ17日がポイントになりそうだ。米国では3月の鉱工業生産や消費者物価指数(CPI)、住宅着工件数などインフレや景気に関連する指標が発表される。

 ユーロ圏では欧州経済研究センター(ZEW)がドイツの景気予測指数を発表する。このところ主要通貨の中でユーロの堅調地合いが鮮明になっている。指標を受けてユーロが大きく変動するようなら、円相場のかく乱要因になる可能性もある。
[4月15日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は2007年3月期の決算発表の本格化を前に見送りムードが強まりそうだ。米景気の減速懸念など不透明感が強まる中で、企業が今後の収益環境をどのように見通しているか見極めたいとの声が多い。米国では重要な経済指標が発表されるほか、1―3月期の決算発表が相次ぐ。米株式相場の動向によっては値動きが荒くなる場面もありそうだ。

 先週の日経平均株価は週間で120円(0.7%)下落した。週初こそ米雇用情勢の改善を好感した買いが先行したが、上値は重かった。米利下げ期待がやや後退したほか、週末の7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議を控えて買いが見送られた。G7声明は円安が進む為替相場について現状を事実上追認。「円安に警戒感が示されれば、株式相場の重しとなる」との見方があっただけに、ひとまず安心感が広がりそうだ。

 米国ではIT(情報技術)関連の主要企業が1―3月期決算を発表する。IT業界の先行きがある程度まで見通せるようになるとみられ、国内の関連銘柄にも影響が波及しそうだ。住宅ローンの焦げ付き懸念が出ている大手銀行も決算発表を予定している。「サブプライムローン(信用力の低い個人向け融資)への引き当て姿勢で、問題の深刻さを見極めたい」との声もある。

 市場の最大の関心は「国内企業の2007年3月期決算発表や今期の業績見通し」。23日からの週にはホンダ、松下電器産業、新日本製鉄など主要企業の発表が予定されている。円安進行などを背景に業績の上昇期待が強まった銘柄が、個別に物色される場面も予想される。

 米景気の不透明感が強いため、外国人は日本株に対しても売買に消極的になる可能性が高い。個人投資家は上値で利益を確定する売りを出す傾向を強めており、需給面からの上値の重さを指摘する声もある。
[4月15日/日本経済新聞 朝刊]

2007年04月08日

今週の為替見通し

 今週の円相場はじりじりと円安・ドル高が進むとの予想が多い。世界的に株価が回復基調にあり、金融資本市場は落ち着きつつある。リスク許容度を取り戻したヘッジファンドが、低金利の円を借りて高金利通貨に投資する「円借り(円キャリー)取引」を復活させる動きが広がるとみられる。市場参加者の間では1ドル=120円台に下落するとの見方もある。

 日銀は9、10日に金融政策決定会合を開く。政策金利は据え置きが予想され、円買い材料にはなりにくいとの見方が多い。10日に記者会見する福井俊彦総裁が、先行き不透明感がくすぶる米国経済や物価の見通しなどについてどのような見解を示すかが注目だ。11日には内閣府が2月の機械受注を発表する。

 13日にワシントンで7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。このところユーロが上昇基調にあるため、G7前に欧州の通貨当局者などからユーロ高けん制発言があれば、円が一時的に上昇する可能性もある。11日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録も注目だ。
[4月8日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は底堅い展開か。円相場が円安基調で、企業業績への追い風になるため、買い安心感が広がりそうだ。ただ、翌週以降に日米企業の決算発表の本格化を控え積極的な売買を見送る可能性があり、方向感は出にくい。週末に株価指数オプションの特別清算指数(SQ)の算出があり、短期的な乱高下も想定される。

 先週の株式相場は週初に大きく下げたものの、海外の株式相場が堅調に推移したため週央には買いが優勢となった。日経平均株価は2日間で500円超も上昇した。ただ、新規の買い材料に乏しいため、その後は伸び悩んだ。週末の米雇用統計が市場予想を上回る内容となり円安が進行。株式相場には支援材料だ。

 しかし、今月下旬には3月期決算企業の発表が本格化するため積極的な売買が見送られる可能性が高い。「観測報道や業績修正が徐々に表面化すると思われ、個別の値動きに関心が向く」との指摘があった。米企業決算も始まり、見極めたいとの投資家が増えそうだ。

 12日には国内で2月期決算が多い小売業の発表がピークを迎える。「前期決算が計画を下回り、今期見通しも市場予想を下回る企業が多いのでは」との指摘があった。前週はイオンが市場予想を下回る今期見通しを公表し売られた。今週も相次ぐようだと市場心理を冷やしかねない。

 週末には株価指数オプション4月物の特別清算指数(SQ)の算出がある。波乱要因との見方は少ないが「SQ算出週は行使価格に対する思惑が広がりやすく、株価指数先物に仕掛け的な売買が入る可能性がある」との指摘があった。

 経済統計では11日に2月の機械受注が公表予定。前月比で小幅マイナスの予想が多いものの「景気の底堅さを確認できるのではないか」との指摘もあり、注目度が高い。
[4月8日/日本経済新聞 朝刊]

2007年04月01日

今週の為替見通し

 円相場は日米経済指標の動向を受けて神経質な値動きになるとの見方が多い。2日には日銀の3月の企業短期経済観測調査(短観)、6日には米雇用統計と関心の高い指標発表が相次ぐ。内容次第で売買が交錯する展開となるだろう。市場参加者の予想は1ドル=116―119円と前週並みの水準、値幅に集中している。

 国内の機関投資家が外国債券への投資を再開するため、円安・ドル高基調がやや優勢になるとの見方もある。日銀短観では企業の景況感が弱含むとの見方もあり、積極的に円を買いにくい地合いとなりそうだ。

 半面、米サプライマネジメント協会(ISM)が3月の製造業、非製造業の景気指数を発表するなど相次ぐ指標の公表を前にドルも手掛けにくい。

 相場が動きにくい中、最大の焦点となるのは6日発表の3月の米雇用統計だ。前月は米景気の不透明感が高まっていた中、市場予想の範囲内に収まったことでドルが買われた。今回の発表はイースター(復活祭)休日と重なり、取引参加者が減るため、統計の内容が相場に大きく作用する可能性もある。
[4月1日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は、こう着感が強まる可能性が高そうだ。特に住宅ローン問題を抱える米国経済など、景気の先行きをにらんで日米双方の経済指標を一つひとつ確認したいとする投資家が増えている。中東情勢など地政学リスクも再び意識されつつあり、上値を追いにくい局面のようだ。

 先週の日経平均株価は1週間で192円(1.1%)下落した。期末配当の権利を取るための買いが一巡した後、持ち高を減らす動きや利益確定売りが出たこともあり、軟調になる場面が目立った。年度末を控え国内機関投資家が動きにくかったこともあり、東京証券取引所第一部の売買代金も2兆円台と細った。

 今週から名実ともに新年度入りする。年金運用など新規資金の配分で「市場の需給関係は改善へ向かう」との声が市場には多い。もっとも、こうした資金は株価の下支え役との期待はあるが、高値を買い上がっていく主体になりにくい。

 市場の関心は景気の行方だ。2日に日銀が3月の企業短期経済観測調査(短観)を発表する。大企業・製造業の業況判断指数は前回より若干下がると、市場関係者らは予想している。株価や為替が不安定だった時期だけに慎重さが残ると見られるためだ。もし、企業の強気を確認できれば好感される場面もありそう。

 一時の連鎖株安から落ち着きを取り戻したとはいえ、「米景気の見方次第で株価が左右されやすい」状況は変わっていない。住宅問題がどう影響しているのか、目先の焦点は6日発表の3月の米雇用統計だ。またイラン問題など地政学的リスクの高まりで再び原油相場が上昇しつつあり、海外動向に神経を配る場面が続きそうだ。

 国内企業の3月期決算発表が本格化するのは4月後半から。2007年3月期は四期連続最高益が確実視される。今期も増益が続くのか注目度が高い。それまでは個別に材料が出た銘柄を中心に物色する地合いが続きそうだ。
[4月1日/日本経済新聞 朝刊]

2007年03月25日

今週の為替見通し

 今週の円相場は軟調に推移するとの見方が市場では優勢だ。世界連鎖株安への懸念が和らぎ、日米の金利差に注目したヘッジファンドなどの円売り・ドル買いが進みやすい。ただ下値では決算期末を迎えた輸出企業が円買い・ドル売りを入れ、一方的な円安・ドル高にはなりにくいとの声が聞かれる。市場参加者の予想は1ドル=117円―119円に集まっている。

 円はユーロや英ポンドなど高金利通貨に対して売られやすい。円借り(円キャリー)取引が再開されるとの思惑から投機筋が円売り・ドル買いを増やす可能性もある。ただ安値圏では個人投資家の円買いが入り、売買が交錯しそうだ。

 前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)をきっかけに、市場では米国の利下げ観測が出ている。28日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が米経済の見通しについて議会証言する予定だ。

 今週は2006年10―12月の米国内総生産(GDP)確定値と2月の米個人消費支出が発表される。国内でも2月の鉱工業生産速報、全国消費者物価指数などが公表される。
[3月25日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場はやや上値の重い展開か。日経平均株価の先週4日間の上昇幅は736円(4.4%)に達した。連鎖株安後の戻り歩調が急ピッチだったことへの警戒感も強まっている。日経平均が1万7500円を超えてくると、下値で買った個人投資家などの利益確定売りも出やすい。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での日経平均先物6月物の23日終値は1万7535円と、大証終値を95円上回った。この流れを受けて今週は買い先行で始まる可能性もある。ただ、足元の日経平均株価は、2月26日に付けた昨年来高値から直近の底値までの下げ幅の半値戻しの水準。25日移動平均線に近い水準にもあたり、相場が落ち着きやすい価格帯といえる。

 商いが細り気味なのも投資家の買い意欲の弱さを示している。東証一部の売買代金は23日に2兆6500億円余りと、2月19日以来の低水準となった。売買高も19億株にとどまった。「利益確定の売り圧力をこなして上げるには、売買代金で3兆円、売買高で25億株を超えてこないと難しい」との声もある。

 26日は3月期決算企業の配当権利付きの最終売買日にあたる。先週から電力、ガス、医薬品など高配当利回り株が物色されていた。もっとも、権利落ち後は配当狙いの投資家が持ち高整理に動くとみられ、一時的に相場が弱含む可能性もある。一方で下支え要因として挙がるのが、決算期末を目前にした国内ファンドの買い。運用成績の改善を狙って、銀行など時価総額の大きい銘柄に買いを入れる動きも出そうだ。

 上値を追うには、外国人投資家の買い出動が欠かせない。米国経済は先行き不透明感が徐々に薄れつつあるが、なお慎重な見方も残っている。今週に発表される米経済指標にもよるが、外国人は様子見が続くとの見方が多い。国内の経済指標では、4月2日に日銀が発表する3月の企業短期経済観測調査(短観)を待つ展開となりそうだ。
[3月25日/日本経済新聞 朝刊]

2007年03月18日

今週の為替見通し

 今週の円相場は円高・ドル安基調で推移する地合いになりそうだ。米国の個人向け住宅ローンの焦げ付き問題など、米景気の先行き不透明感からドルを買いにくいとの見方が多いためだ。世界の株式相場が不安定になれば、円相場も振れやすくなりそう。市場では1ドル=115―119円で推移するとの予想が多い。

 米国では高金利型住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付き問題がくすぶっており、2月の新規住宅着工件数など、今週相次いで発表される住宅関連の指標が最大の注目材料だ。内容だけでなく、株式市場などの反応も為替相場に影響を与えそうだ。

 米連邦準備理事会(FRB)は20、21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。住宅問題を含めた米国の経済状況について、声明でどのような見解を示すかが注目される。

 個人投資家による外国為替証拠金取引や外貨建て投資信託の購入などを通じた円売り需要も根強く、円高局面では上値を抑制しそうだ。日銀は19―20日に金融政策決定会合を開き、会合後に福井俊彦総裁が記者会見する。
[3月18日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は日米の景気動向をにらみながら売買が交錯しそうだ。米景気の減速懸念や円高が重しとなる一方、22日発表の公示地価などをきっかけに国内景気の底堅さを再評価した買いが入る可能性もあるためだ。日経平均株価は1万6500円前後を底値に反騰に向かう可能性も指摘されている。

 先週(12―16日)は日経平均が週間で419円(2.4%)下げた。住宅ローンの一部焦げ付き懸念で米国株が急落したのをきっかけに、日本株も売りが膨らむ場面が目立った。

 今週は祝日をはさんで4営業日のため様子見姿勢の投資家も多い。日米景気と為替相場をめぐっては、19、20両日に日銀が開く金融政策決定会合が焦点。政策金利は据え置きの公算だが、福井俊彦総裁が会合後の会見で「米住宅市場をはじめ米景気の先行きに不透明感をにじませると一時的に円高・株安に振れる可能性もある」。

 海外投資家の動向も目が離せない。日本株を含めたリスク資産全般を縮小する動きが続き、直近では朝方の外国証券売買動向(市場推計、株数ベース)は5日連続で売り越しだった。

 ただ国内経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は引き続き堅調で「相場反騰は時間の問題」との声もある。22日には国土交通省が1月1日時点の公示地価を発表する。東京都心部のほか地方都市でも地価上昇が期待され、不動産や倉庫など含み資産関連株に再び資金が流入する可能性がある。財務省が同日発表する1―3月期法人企業景気予測調査では企業の旺盛な設備投資計画が再確認される見通し。

 3月期決算企業の権利付き最終売買は26日で、配当金や株主優待を狙った買いを期待する声も聞かれる。個人は株価が下がると買い、戻ると売る「逆張り戦略」を好む傾向があり、東証によると連鎖株安が起きる直前の2月26日から今月9日までの買越額は1兆円超と集計開始以来の高水準だった。
[3月18日/日本経済新聞 朝刊]

2007年03月11日

今週の為替見通し

 今週の円相場は円安・ドル高が進みやすい地合いになりそうだ。米株式相場が堅調に推移するなど、世界の株安連鎖への警戒感が弱まり、円買い・ドル売りが一巡しつつあるという。市場の関心は米国の景気動向に移り、米国で発表される経済指標をにらんだ相場展開が予想される。市場では1ドル=116―119円台で推移するとの見方が多い。

 前週末に発表された米雇用統計で失業率が事前の市場予想を上回ったことなどを受けて円安・ドル高が進む場面があった。米国の利下げ観測がやや後退しており、ヘッジファンドや個人投資家の円売り・ドル買いが入りやすい地合いとなっている。

 米国では13日に小売売上高が、16日には消費者物価指数(CPI)が発表されるなど経済指標の公表が相次ぐ。米国の景気や金融政策の先行きを占う上で市場関係者の関心が集まっている。

 ただ3月決算期末を控えた国内輸出企業が海外で獲得した外貨を円に替える動きが広がるとの見方もあり、円の下値が支えられる場面もありそうだ。
[3月11日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は戻りを試す展開か。市場では9日発表の2月の米雇用統計で「米景気の底堅さが確認できた」という見方が多い。円高やアジア株安の一服で投資家心理も好転しており、企業の業績好調など投資環境のよさが改めて評価されそうだ。戻り売りに押される場面もありそうだが、日経平均株価は1万7000円台でじわじわ上昇するとみられる。

 先週は日経平均が急落して始まったものの、次第に押し目買いが優勢となった。海外株安や円買い戻しが一巡したうえ、株価指数先物・オプション3月物の最終売買も波乱なく終わり、投資家の不安感が薄れたためだ。1週間を通じた日経平均の下げは53円(0.3%)にとどまった。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)での日経平均先物6月物の9日終値は1万7220円と、大証終値を110円上回った。円相場も1ドル=118円台に下落した。こうした流れを受け、今週は買い先行で始まる可能性が大きい。輸出企業の多くは1ドル=115円程度で収益計画を立てており、「業績の先行き不安が後退し、ハイテク株などが買われるのではないか」と予想する声もある。

 とはいえ、相場が本格上昇に転じるにはしばらく時間がかかりそう。円は世界的な株安局面の前に1ドル=120円前後で推移していたが、そこまで円安に回帰するとの見方は少ない。アジアや欧米の株式相場も落ち着いてきたとはいえ、戻りは鈍い。目先は個人投資家からの戻り売りも出やすく、一気に上昇軌道をたどるとは考えづらい。日経平均は1万7000円台での展開が予想される。

 週明け12日には2006年10―12月期の実質国内総生産(GDP)改定値が発表される。平均的な予想は前期比年率換算で5.2%増。速報値の4.8%増を上回る見通しだ。ただ、市場の関心は米景気や円相場に集まっており、上方修正の幅がよほど大きくない限り、あまり影響を与えることはなさそうだ。
[3月11日/日本経済新聞 朝刊]

2007年03月04日

今週の為替見通し

 今週の円相場は不安定な状態を引きずりつつ、上昇余地を探る展開になりそうだ。世界的な株安を背景にしたリスク回避志向の高まりから、投資家が円を買い戻す動きが続く可能性がある。市場参加者の予想は1ドル=116―119円程度に集まっているが、115円台まで円高・ドル安が進むとの見方もある。

 為替市場にとって、世界的な株価の動揺が収まるかが最大の焦点。低金利で借りた円を売って高金利通貨を買う「円借り取引」を進めてきたヘッジファンドが、株価下落で投資リスクを取りにくくなっている。取引解消を迫られ、円を買い戻す動きが広がる可能性もある。ただ、東京市場では個人の円売りや輸入企業の為替予約(先物のドル買い)も出て、円の上値を抑える場面もありそうだ。

 米経済の減速懸念がくすぶるなかで、7日発表の米地区連銀経済報告(ベージュブック)や9日の米雇用統計も注目材料。5日にはポールソン米財務長官が来日し、尾身幸次財務相と会談する。金融資本市場の動向や米経済などにどのような見解を示すかに注目が集まっている。
[3月4日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は為替や株価指数先物の相場動向に神経質な展開か。世界同時株安や米国景気の先行き不透明感、低金利の円で資金を借りて世界のリスク商品に投資する「円借り取引」の縮小に伴う円高を背景に株式相場は不安定さを増している。株価指数・オプション3月物の特別清算指数(SQ)を週末に控えており、先物主導で値動きが荒くなる場面もありそうだ。

 先週は日経平均株価が週間で970円(5.3%)下落。27日の上海総合株価指数の8%強に達する大幅下落を発端とする世界同時株安が日本株にも波及した。下げ幅は2006年6月第二週(5―9日)以来、約9カ月ぶりの大きさだった。週末終値は昨年終値(1万7225円)を約8円下回った。

 今週は為替相場の動向が焦点との見方が多い。円高基調が続けば海外売上高の比率が高い輸出関連企業を中心に業績押し上げ効果が薄れる。外国人投資家のリスク許容度も低下するため、日本株には売り要因となる。押し目買いを狙う国内勢が投資余力を高めるために保有株を換金売りする動きが活発になるとの指摘もある。

 9日にSQ算出を控えており、先物主導で乱高下する場面もありそうだ。裁定買い残は23日時点で6兆円を超え、過去最高水準に達している。相場の下落局面では、主力株を中心とする裁定解消売りが下げを加速する場面もありそうだ。

 市場心理が弱気に傾いており、悪材料に反応しやすくなっている点にも注意が必要だ。特にSQ算出の10日程度前から前日までは先物主導で現物株の値動きが荒くなりやすい経験則もある。世界同時株安のきっかけとなった上海市場の株価下落に合わせて先物に仕掛け的な売りが出て現物株が乱高下すれば、見切り売りが出る可能性もあろう。

 銀行等保有株式取得機構が保有する株式の売り出しも不安材料だ。三菱商事や任天堂の受渡期日を前に換金売りが出て、需給面での圧迫要因になるとの見方もある。
[3月4日/日本経済新聞 朝刊]

2007年02月25日

今週の為替見通し

 今週の円相場は緩やかに下落しそうだ。日銀が利上げし、「ほぼ唯一の円買い材料」が消えたことで、再び日米の金利差を背景とする円売り・ドル買いが優勢になるとの見方が多い。ただ米国で発表される経済指標の事前予想も強弱まちまちで、一方的な円安を予想する声は少ない。1ドル=120―122円台半ばで推移しそうだ。

 最大の注目材料は28日発表の昨年10―12月期の米国内総生産(GDP)改定値。速報値は年率換算で前期比3.5%増で、米経済が軟着陸する可能性が高いとの見方につながった。だが改定値の事前予想では同2%台半ばに下方修正される見通し。予想以上の下方修正になれば、米景気の先行き楽観論が後退し、一時的にドルが売られる局面もありそうだ。

 28日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言も、米金融政策の「次の一手」を占ううえで関心が高い。国内では3月2日に1月の全国消費者物価指数が発表される。予想では前年同月比横ばいの見込みだが、仮にマイナスに転じれば円売りが強まる可能性が高い。
[2月25日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上昇基調を維持する公算が大きい。円安、低金利という市場環境が投資家に買い安心感を与えるためだ。ただ、歴史的高水準にある裁定買い残への警戒感も強い。

 先週前半は日銀の金融政策決定会合を見極めようと手控えムードが強かった。日銀が政策金利の引き上げを決めた後も、外国為替市場では円が1ドル=121円台で推移、債券市場でも長期金利が低位安定を維持した。株式の投資環境に大きな変化が起きなかったことなどが好感され、日経平均株価は6年9カ月ぶりに1万8000円台を回復し昨年来高値を更新した。

 株式市場では今週もこの流れが継続するとの見方が多い。「昨年6月の世界株安を起点に見れば、足元の日本株には出遅れ感が残っている」。外国人主導の相場となりそうだ。日経平均はおおむね1万7900―1万8300円の範囲で推移するとの見方が支配的で「1万8500円までの上昇もあり得る」と強気の声もあった。

 ただ、裁定買い残は過去最高の5兆6057億円まで積み上がっている。「翌週に株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)算出を控え前倒しで解消売りが出る懸念は消えていない」といい、需給面での不透明感は残る。

 日経平均の25日移動平均からのかい離率は3%台で推移し、高値警戒感が強まるとされる6%に届いていない。しかし、売買高を伴って上昇している一部の銘柄には過熱感を指摘する声も出てきた。「物色の循環が途切れると相場全体が調整局面に入る可能性もある」との指摘もある。

 相場の方向性に大きな影響を与える予定はない。発表になる1月の鉱工業生産指数や消費者物価指数は「今後の金融政策を占う上で重要」との理由から注目度が高い。
[2月25日/日本経済新聞 朝刊]

2007年02月18日

今週の為替見通し

 今週の円相場は20―21日に開かれる日銀の金融政策決定会合をにらんだ動きとなりそうだ。市場の利上げ予想は「五分五分」。日銀が利上げに踏み切っても見送っても、円相場には影響を与えるだろう。市場参加者の予想は1ドル=117―122円台とばらついている。

 週前半は米国やシンガポールで休場が続くこともあって相場は動きにくく、先週からの円を買い戻す動きが続くとみられている。

 21日の金融政策決定会合の最終日に日銀が利上げを決めれば、円買い・ドル売りの動きが強まり、1ドル=118円を突破する可能性もありそうだ。

 それでも、依然として日米の金利差は大きいことから、円買いの動きは長続きしないとの指摘も出ている。

 逆に利上げが見送られても円売り・ドル買いは一時的との見方が多い。米国では当面、政策金利が据え置かれるとみられるためだ。米国では21日に発表される1月の消費者物価指数や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が今後の金融政策を占う上で注目材料となる。
[2月18日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は日銀の金融政策をにらむ展開になりそうだ。日銀が利上げすれば大型株などに売りが出やすくなる半面、利上げを見送れば上値を試すとの見方が多い。ただ最近の急騰に伴う警戒感も強いため、日本株が本格的な上昇局面入りするかは不透明だ。

 先週の日経平均株価は週間で370円強(約2%)上昇。7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で円安懸念が直接表明されなかったほか、10―12月期の国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、買いが集まった。外国人投資家がけん引し、日経平均は約6年9カ月ぶりに1万7800円台の高値圏に上昇した。

 今週は日銀が20、21日に開く金融政策決定会合が最大の焦点だ。利上げ見送りの予想が優勢だったが、10―12月期GDPは内需主導で拡大。「消費回復などを理由に日銀が利上げするシナリオ」が浮上している。

 利上げを決めれば有利子負債の多い不動産や電力株に加え、日米金利差縮小観測に伴う円高圧力から輸出株に「ひとまず利益確定売りが優勢になりそう」との指摘がある。利上げしなければ相場全般に買い安心感が広がり、「円安是正懸念で上値の重い電機、精密などに見直し買いが入る公算がある」という。

 企業の4―12月期業績開示で慎重な通期業績予想が目立つが、予想に対する実績の進ちょく度は80%弱。「今後の上方修正で2ケタの経常増益率は達成できそう」との見方は強い。食品などM&A(企業の合併・買収)観測のある業種への物色も続き、相場を支えそうだ。

 ただ一本調子の上昇も想定しにくい。日経平均は1月中旬から約1カ月で1000円強(約6%)も上昇。高値警戒からの売りが出やすい。新興企業株の戻りも鈍く、「投資余力の回復した個人は限られる」ことも上値を抑える要因になりそうだ。
[2月18日/日本経済新聞 朝刊]

2007年02月11日

今週の為替見通し

 日銀の利上げ時期が読みにくい一方で、米国では経済指標が改善して利下げ懸念が払拭(ふっしょく)されつつあり、今週は円が売られやすい相場環境が続く公算が大きい。日銀の利上げ観測が後退すれば、超低金利の円を借り入れて高金利のドルなどに投資する「円借り取引」に伴う円売りが再び強まるとの指摘もある。市場参加者の間では1ドル=123円程度までの下落を見込む声が多い。

 これまでの国内経済指標は、必ずしも早期利上げを後押しする結果とはなっていないため、15日に内閣府が発表する2006年10―12月期の国内総生産(GDP)速報値が最大の焦点となっている。実質GDP成長率の事前予想は、前期比年率で3.8%と前回から大幅改善の見込み。市場は改善を織り込みつつあるため、予想を下回った場合は円売りが強まる可能性もある。

 14、15日には米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の議会証言がある。一部に米利上げ観測も浮上するなか、発言次第では円買い戻しのきっかけになりうるとの見方も出ている。
[2月11日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は、もみ合う展開か。企業の2006年4―12月期業績開示が峠を越え、投資家の目はミクロからマクロへと移りつつある。15日発表予定の06年10―12月期国内総生産(GDP)の中身が、昨年来高値(1万7563円)を更新できるかどうかのカギを握る。

 先週は日経平均株価が42円(0.2%)下落した。株価指数先物に大口の売りが出たことなどから急落し、終値が1万7300円を下回る場面もあったが、9日の株価指数オプション2月物の特別清算指数(SQ)算出を無事通過し、買い戻しが優勢になった。

 今週最大のイベントであるGDPの市場予測は前期比3.8%(実質、年率)の伸び。「市場予測の水準に収まり買い安心感が広がる」との見方が優勢だが、「伸び率が同4%台後半程度まで高まった場合は、利上げ観測が再燃し、上値の重しになる」とみる。日銀の金融政策決定会合を翌週に控え、不動産株や高配当利回り銘柄に利益確定売りが先行する可能性があるという。

 M&A(企業の合併・買収)関連の発表などが思惑買いを誘う場面がありそう。先週はエディオン・ビックカメラの資本・業務提携発表で家電量販店関連を物色する動きにつながっただけに、今週も折に触れて業界再編が株価上昇のきっかけになる可能性がある。東京証券取引所第一部の売買代金が7営業日連続で3兆円を超え、戻り待ちの売りを吸収できていることも相場の下支え要因だろう。

 時価総額が大きい銀行株の戻りが続くかどうかも市場心理を占う上で重要だ。業種別東証株価指数(TOPIX)の「銀行業」は9日、14営業日ぶりに反発したが、「自律反発の範囲内」と冷ややかな声も聞かれた。

 需給面では、14日にアートネイチャーなど6社の新規株式公開を控えていることを警戒する向きもある。現物株の裁定買い残は過去最高の5兆3000億円まで積み上がっており、潜在的な売り圧力が強いことには注意が必要だろう。
[2月11日/日本経済新聞 朝刊]

2007年02月04日

今週の為替見通し

 今週の円相場を占ううえでは9、10日にドイツで開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が最大の焦点になりそうだ。日米金利差を背景にした円売り・ドル買い優勢の相場環境が続きそうだが「G7で円安が話題になり円が上昇に転じる」との思惑も根強い。このため1ドル=119円程度まで円の買い戻しが入ると予想する声も出ている。

 市場参加者の間では、G7では「円安問題は議題にならない」との声が大半だ。ただ最近は欧州だけでなく米国高官や議会関係者からも円安への言及があった。円の売り持ち高は相当膨らみ、調整が入りやすくなっていることもあって、G7をにらんで海外の要人から円安けん制発言が出れば、円買い戻しのきっかけになる公算は大きい。

 8日には日銀の岩田一政副総裁があいさつするほか、春英彦審議委員の講演も予定されている。直近の経済指標は必ずしも利上げを後押しする内容ではなく、市場では2月の利上げ観測が後退しており、発言次第では円売りが強まる場面もありそうだ。
[2月4日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は日経平均株価が昨年来高値を再度試す展開か。ピークを迎える10―12月期業績をにらみ、通期の上方修正銘柄を中心に循環物色が続く公算が大きい。米国など世界の株高を受け、投資家には買い安心感が広がりやすい。ただ過去最高に膨らんだ裁定買い残など需給には懸念も残る。週末に株価指数オプションの特別清算指数算出を控え、先物主導で値動きが荒くなる場面もありそうだ。

 先週の日経平均は週間で125円(0.7%)上昇した。週末の取引時間中には昨年4月に付けた昨年来高値(1万7563円)を上回ったが、大引けにかけて売りが膨らみ上げ幅を縮小。週末終値は昨年来高値を16円下回った。

 今週は10―12月期業績開示がピークを迎える。6日にトヨタ自動車、8日に三菱地所などが予定。2007年3月期通期見通しを上方修正する銘柄を中心に買われるとの見方は多い。「4―12月期実績も全般に好調で、株価もプラスの反応が目立つ」との声も聞かれる。

 3月期末配当の権利を意識し、電力株など配当利回りの高い銘柄や、3月の公示地価発表に向け含み資産銘柄も上昇しており、内需株の物色が相場を下支えするとの観測もある。
 高水準の売買を材料視する声も少なくない。東証一部売買代金は3兆円の大台を超える日が増えている。「外国人の旺盛な買いが戻り売りを吸収している」と地合いの強さを指摘する。

 もっとも、潜在的な売り圧力となる現物株の裁定買い残は5兆円を超えて過去最高を更新。週末に株価指数オプション2月物の特別清算指数(SQ)算出を控え、先物に仕掛け売りが膨らみやすい面もある。

 9、10日にドイツで開く7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で最近の円安が議題になるとの観測もくすぶる。円安修正が進めば輸出関連株の上値が重くなる場面もありそうだ。
[2月4日/日本経済新聞 朝刊]

2007年01月28日

今週の為替見通し

 今週の円相場は軟調に推移しそうだ。米国経済の底堅さが経済指標で確認されるとみられる一方で、日銀による早期利上げ観測は弱まっているためだ。市場参加者の予想は1ドル=119―123円台に集まっている。

 30、31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)は政策金利を据え置くとの見通しで市場は一致している。関心が高まっているのは声明文での景気認識。これまでの好調な経済指標を受けて強気な認識が明らかになれば、ドル買い安心感が一段と強まりそうだ。

 米国では主要な経済指標の発表が相次ぐ。31日に発表する2006年10―12月の実質国内総生産(GDP、速報値)や2月2日発表の1月の雇用統計などが注目材料。米経済の好調さを示す数値が期待されているため、市場予想を下回れば円買い・ドル売り圧力が強まる場面もありそうだ。日米金利差に着目し、これまでほぼ一方的に円売り・ドル買いを進めてきた国内外の投資家による円の買い戻しが出やすいとの指摘もある。
[1月28日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は佳境を迎える10―12月期業績の発表をにらんだ展開となりそうだ。2007年3月期業績予想の上方修正が相次げば、好業績が素直に好感されそう。半面、先週までに期待先行で買い進まれた経緯もあり、修正幅が小さい場合には上値が重くなる可能性もある。調整色がにじんできた米ハイテク株や、米長期金利の動向がリスク要因との指摘もある。

 先週の日経平均株価は週間で111円(0.6%)上昇。25日の取引時間中には、昨年来高値(1万7563円)を一時上回る場面もあった。企業業績やM&A(企業の合併・買収)への期待を背景に買いが膨らみ、24、25日の東京証券取引所第一部の売買代金は3兆円を超える高水準になった。

 今週は「主力企業の業績上方修正が相次ぐかどうかが最大の焦点」になりそう。米景気の失速、原油価格の高止まりといった懸念が薄れ、「業績が上向くのはほぼ間違いない」との指摘は多い。

 東証一部全銘柄ベースのPER(株価収益率)は21倍台後半まで上昇しており、「決して割安感はない」。上方修正が相次げば新たに上値余地が生まれ、昨年来高値の更新を再度試す場面もありそう。逆に企業側の発表が市場の期待を裏切れば、失望売りで軟調な展開も予想される。

 売買高は先週より減少するとの見方が多い。業績発表があった銘柄が日替わりで個別物色され、その他の銘柄が見送られがちになるためだ。商いが細れば、株価指数先物主導で値動きが荒くなる可能性もある。

 波乱要因は、昨年8月以来の水準に達した米長期金利の一段の上昇。過去何度も世界の株式相場の調整入りの引き金になってきただけに、31日発表の米国内総生産(GDP)など相次ぐ経済指標の内容には神経質になりそう。先週さえなかった米ハイテク株が出直るかどうかも、投資家心理に影響を与えそうだ。
[1月28日/日本経済新聞 朝刊]

2007年01月21日

今週の為替見通し

 今週の外国為替市場では円が売られやすい相場環境が続きそうだ。日銀の利上げ見送りをきっかけにした円売り圧力が強く、先週は一時、対ドルで3年10カ月ぶりの安値をつけた。国内の利上げ時期が読みにくい一方で、米国は経済指標の改善が続いている。日米金利差は縮まらないとの見方から、1ドル=119―123円台の間で緩やかな円安・ドル高進行を予想する市場参加者が多い。

 今週は26日に発表される2006年12月の全国消費者物価指数が注目。市場の事前予想は生鮮食品を除く総合で前年同月比0.2%上昇。予想を下回れば円売り・ドル買いに拍車がかかりそうだ。米景気の底堅さが意識される中で、原油価格の軟調が続くと個人消費を後押しするとの見方からドル買いを誘うとの声もある。

 22日に福井俊彦総裁が国際会議であいさつするほか、25日には須田美矢子審議委員が講演する。日銀幹部の発言に対する市場参加者の関心は高く、早期の利上げを示唆するような発言があれば、一時的に円に買い戻しが入る公算が大きい。
[1月21日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は昨年来高値(1万7563円)を試す展開か。日銀の利上げ見送りを受けて金利の先高観は再び後退し、外国為替市場では一段と円安傾向が強まっている。外部環境からは企業収益に追い風が吹いており、今週から本格化する四半期業績開示をにらみ上方修正期待が高まりそう。東証マザーズなど新興市場の株価指数が持ち直してきたことも投資家心理にプラスに働きそうだ。

 先週の日経平均株価は週間で253円(1.5%)上昇し、18日は2006年4月21日以来9カ月ぶりの高値水準まで回復した。株価指数先物主導で乱高下する場面もあったが、押し目買いが入りじりじり下値を切り上げる底堅い展開をみせた。

 日銀の金融政策決定会合が通過し、投資家の目線は上場企業の10―12月期の業績開示に注がれる。円安・ドル高基調が続いたことや足元の原油価格が大幅に下落したことなどを受け、企業業績は一段と増額修正への条件がそろったことになる。

 通期業績見通しの上方修正に踏み切る企業が相次げば株式市場でも買い安心感が広がりそうだ。とりわけ外国人投資家が一段と日本株を買い増す可能性もあり、相場上昇に弾みがつく展開も想定される。

 もっとも今週に発表が集中する電機・精密などのハイテク株の一部は「期待先行で買われてきた面があり注意が必要」。業績上方修正期待から先駆して上昇してきた主力大型株は、増額修正があってもひとまず材料出尽くしと受け止められる可能性がある。

 むしろ「上昇余地があるとすれば中小型株」との声も目立つ。先週は新興相場が軒並み急上昇し売買代金も膨らんだ。「個人が売買にようやく積極的になってきた」という。「出遅れ感のある好業績の中小型株への物色がしばらく続く」との見方もある。
[1月21日/日本経済新聞 朝刊]

2007年01月14日

今週の為替見通し

 今週の円相場は下落基調が続きそうだ。日銀による利上げの有無が最大の焦点だが、利上げしても「日米金利差が急に縮まるわけではない」との見方が多い。原油価格の下落や米経済指標の改善から米国の利下げ観測が後退していることが円売り・ドル買いの流れを後押しするとみられる。

 市場参加者の予想は1ドル=119―122円台が中心。円はほぼ4年ぶりの安値水準まで下落するとの見方が多い。

 日銀は17、18日の金融政策決定会合で利上げの是非を議論する。前月から経済指標の明確な改善がない中で、市場参加者の見方は依然割れている。昨年7月以来の利上げとなれば、一時的に円の買い戻しが強まり、119円程度まで上昇する場面がありそうだ。ただ、その場合も次の利上げは当面先とみられるため、日米の金利差はまだ大きいとして再び円安基調に戻る公算が大きい。

 米国では17日公表の地区連銀経済報告や、18日発表の昨年12月の米住宅着工件数が注目材料。米経済の軟着陸予想を補強する内容ならば、ドル買いが膨らむ可能性が高い。
[1月14日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は金融政策をにらみ神経質な展開になりそうだ。17日から日銀は金融政策決定会合を開催、利上げの是非を巡り思惑的な売買が交錯する可能性がある。ただ、米国株高や外国為替相場の円安基調を背景に、下値は限られそう。日経平均株価は1万7000円を挟み、一進一退の相場展開を予想する声が多い。

 先週の日経平均は週間で34円(0.2%)の下落だったが、日中の値動きは荒かった。ヘッジファンドなどから株価指数先物に仕掛け的な売買が膨らみ、取引時間中の高値と安値の差は500円超に。10日に約3週間ぶりに1万7000円を下回ったが、下値では押し目買いも目立った。

 今週の最大の焦点は17日、18日の日銀の政策決定会合。「追加利上げは相場にほぼ織り込み済み」、「金融引き締めに対する外国人の警戒感は強い」と市場の見解はまちまち。15日発表の11月の機械受注統計(市場予想は前月比3.2%のプラス)は利上げの判断材料になる。週前半は相場の振幅が大きくなる場面も予想される。

 「政策決定会合後はイベント通過の安心感から、相場は再び上値を試す」とみる。

 外部環境は良好だ。米国株は堅調に推移。円相場は1ドル=120円台と円安基調が続き、自動車やハイテクなど輸出関連株には追い風が吹く。来週から本格化する第3四半期業績開示での通期業績の上方修正期待も強く、好業績銘柄を中心に先回り買いが活発化する可能性もある。

 需給関係で気掛かりなのは海外勢の動き。原油など商品市況の悪化を受け、海外ヘッジファンドが日本株に利益確定売りを出しているとの観測もある。一方、投資信託や個人の押し目買い意欲は途切れておらず、相場を下支えしそうだ。

 テクニカル面では25日移動平均(先週末時点で1万6899円)が「下値支持線になる」との見方が多い。
[1月14日/日本経済新聞 朝刊]

2007年01月07日

今週の為替見通し

 今週の円相場は円売り・ドル買いが出やすくなりそうだ。雇用統計など最近の米経済指標を受けて、米景気が底堅いとの見方が強まったためだ。市場の予想は1ドル=117―120円台が中心となっている。

 今週は12日発表の12月の米小売売上高に注目が集まる。前月比0.2%増が予想の中心。数字が予想を上回り、クリスマス商戦での消費の好調さが意識されれば、円売り・ドル買いが強まる公算が大きい。

 原油など商品価格の下落も円相場に影響を与えそうだ。円を借りて高金利の資源国通貨に投資していたヘッジファンドが投資を手じまい、円を買い戻すきっかけになるとの見方がある。半面、米景気が底堅く長期金利も上昇すれば、商品価格の下落は米景気を後押しするとして、ドル買いを誘うとの指摘も出ている。

 来週17、18日には日銀の金融政策決定会合を控えていることもあって、11日発表の11月の景気動向指数など、利上げの判断材料となる国内景気指標への関心も高い。結果次第では日銀の早期利上げ観測が強まり、円買いが入る場面もありそうだ。
[1月7日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は高値圏でもみ合う展開か。昨年末からの急ピッチな上昇に対する警戒感が残る半面、世界の主要株式相場に比べた出遅れ感や企業業績の好調さから先高期待も強い。売買が交錯する中、日経平均株価が1万7000円台を固められるかどうかが焦点になりそうだ。

 先週は大発会で約8カ月半ぶりの高値(1万7353円)を付けた後、週末に一時340円超急落した。ただ昨年11月の安値(1万5725円)から大発会まで1628円(10.3%)上昇したため「当然の一服」と受け止める声が多い。

 今週は外部環境に目を向けた神経質な展開が予想される。11日には内閣府が昨年11月の景気動向指数を発表する。数カ月先の景気動向を示すとされる指数は景気判断の分かれ目となる50%を2カ月ぶりに下回る見通しで、景気の減速懸念が台頭すれば利益確定売りが膨らむ公算が大きい。

 来週に日銀の政策決定会合を控えるため追加利上げをめぐる思惑も交錯し、売買の手控え要因になる可能性もある。為替相場は円高傾向が強まり、原油や金など国際商品市況は軟調に推移している。「昨年末から相場のリード役だった自動車や鉄鋼、資源関連株は当面手掛けにくい」との声も聞かれる。

 一方で企業業績は上方修正の期待が高く「下値では押し目買いが入り、相場は底堅い」との見方もある。週明けからセブン&アイ・ホールディングス、ファミリーマートなど小売業の9―11月期(2007年2月期の第3四半期)業績の発表が本格化。個人消費の回復を今年のテーマにあげる投資家は多く、内需関連株に物色が広がるかどうかが相場上昇のカギを握りそうだ。

 週末には株価指数オプション1月物の特別清算指数(SQ)が算出される。オプション取引に関連して株価指数先物に仕掛け的な売買が出て、値動きが荒くなる展開を予想する声もある。
[1月7日/日本経済新聞 朝刊]

2007年01月02日

今週の株式見通し

 正月明けの株式相場は底堅く推移しそうだ。為替相場に波乱がなければ円安基調を好感した買いが見込まれる。新年入りで外国人投資家の資金流入への期待もある。ただ年末にかけての急伸で相場の過熱感を指摘する声も出始めた。株価が上がるわりに売買は薄い状態が続いていることもあり、積極的に上値を追う展開は期待しにくい。

 2006年の取引最終週の日経平均株価は120円(0.7%)上昇。5月8日以来約7カ月半ぶりの水準を回復した。新日本製鉄が週間で11%強上昇し、連日で年初来高値を更新。トヨタ自動車が一時、初の8000円台に乗せるなど、主力大型株がけん引役となった。年間上昇率は6.9%となり、年初来高値まであと340円弱の水準に迫った。

 1月第1週は取引時間が1日半しかなく、目立った経済指標の発表もないため、為替相場の動向が最大の注目点となりそうだ。年末からの円安・ドル高基調が続けば相場を押し上げる材料になりそう。欧米株と比較した日本株の出遅れ感に着目した外国人の買いが12月に膨らんでおり、「年初も買いが続く可能性がある」とみる市場関係者は多い。

 ただ、直近12営業日のうち日経平均が上昇した日数の比率を示す「サイコロジカルライン」は29日まで4日連続で83%。同指標が示す投資家心理は、日経平均が最高値圏だった1989年12月以来の極端な強気状態にある。東証一部の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出する騰落レシオ(25日移動平均)も「買われすぎ」の水準を示す120%を連日で超えており、過熱感を意識した売りに押される場面もありそうだ。

 年明け1日半の取引後には3連休が控えており、「国内機関投資家が本格的に動き出すのは1月第2週から」との指摘もある。様子見気分が広がる可能性もありそうだ。
[12月31日/日本経済新聞 朝刊]

2006年12月31日

今週の為替見通し

 年明けの円相場はやや上昇するとの見方が多い。海外投機筋は年末にかけて日銀の年内利上げ見送りや、米国の利下げ観測後退に伴って急ピッチにドル買いを進めてきた。だが、一段とドル買いを進めるには材料不足との見方が多く、利益確定の円買戻しが優勢になるとみられるためだ。市場参加者の予想は1ドル=117−119円台が中心。

 国内で売買材料が乏しいなか米経済指標に注目が集まっている。市場の関心が高いのは米サプライ・マネジメント協会(ISM)が1月2日に公表する12月の製造業景気指数。前月は約3年半ぶりに景気判断の分かれ目である50を下回っており、50台を回復すれば一時的にドル買いにつながりそうだ。

 1月5日発表の12月の米雇用統計も注目材料。市場予想では、雇用者(非農業部門)の増加数は前月比11万人強。予想を上回れば米国の利上げ観測は一段と後退し、ドル買い要因になるとみられる。ただ「米景気の先行き悲観論の修正でドルが買われてきた局面は一巡した」との指摘も多く、円買戻しが強まる可能性が高い。
[12月31日/日本経済新聞 朝刊]

2006年12月24日

今週の為替見通し

 今週の円相場は日米の絶対金利差を背景にした円売り・ドル買いが出やすくなりそうだ。日銀が年内の利上げを見送り、福井俊彦総裁も記者会見で個人消費や物価など直近の経済指標の弱さを指摘したことで利上げの時期が読みにくくなったためだ。1ドル=120円近くまで下落すると予想する市場参加者が多い。

 今週は日銀の早期利上げの可能性を占ううえで国内の経済指標に注目が集まっている。26日発表の11月の全国消費者物価指数は生鮮食品を除く総合で前年同月比0.2%の上昇が市場の事前予想。また28日の11月の鉱工業生産指数への関心も高くこちらは前月比1.1%の上昇が予想されている。

 いずれも早期利上げを後押しする結果となれば円高に振れる局面もありうる。ただその場合でも円の上限は117円程度とする見方が大勢。多国籍企業中心に年末のドル買い需要は根強く、円高・ドル安に振れると急速にドルが買い戻されるとの指摘もある。

 25日には福井俊彦日銀総裁の講演もある。発言次第では相場を大きく振れさせる可能性もある。
[12月24日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は日経平均株価が1万7000円台を固める展開か。景況感の改善や日銀の早期利上げ観測の後退などを背景に、外国人の間で日本株を再評価する動きが出ている。半面、高値警戒感もくすぶり、利益確定売り圧力が強まる可能性も大きい。年初来高値(1万7563円)を試すには、物色対象が広がるかどうかが焦点になる。

 先週の日経平均は週間で190円(1.1%)上昇、20日には約7カ月ぶりに1万7000円台を回復した。相場上昇を主導したのは主力株。トヨタ自動車や武田薬品工業が上場来高値を更新した。世界的な再編期待などから、流動性の高い鉄鋼株もにぎわった。

 今週は年末最終週。週初は欧米市場が休場なため、「方向感の出にくい展開」になりそうだ。物事の終わりに勢いを盛り上げる「掉尾(とうび)の一振」という相場格言通り、年末相場は高くなる経験則がある。外国人の新年度資金流入を期待し、週後半にかけ個人やディーラーなどの買いが活発化する可能性もある。

 為替市場で円安基調が続き、自動車など輸出関連企業などの収益拡大期待は根強い。25日に法人企業景気予測調査、28日には11月の鉱工業生産指数が発表になる。好内容が確認できれば、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に対する自信につながり、安心感を誘発しそうだ。

 物色面では先駆して上昇した主力株にいったん利益確定売りが膨らむ場面も予想される。鉄鋼や海運など一部の業種だけでなく、小売りや金融など出遅れ感の目立つ業種に買いの矛先が向かうかどうか。持続的な相場上昇には、循環物色が不可欠との見方は多い。

 騰落レシオ(25日移動平均)は115.30%と「買われすぎ」とされる120%に接近、テクニカル指標には短期的な過熱感を示すサインが点灯している。加えて、米国株に上げ一服感が出ており、一本調子の上昇は難しそうだ。年末で市場参加者が減少するなか、値動きの荒い展開を予想する声も目立つ。
[12月24日/日本経済新聞 朝刊]

2006年12月17日

今週の為替見通し

 今週の円相場は日米の金融政策への思惑で方向感を見極めにくい動きとなりそうだ。市場でも売買が交錯しており経済指標などに大きく振れやすくなる展開が予想される。市場参加者は1ドル=116円―119円台で推移するとみている。

 今週の注目材料は日銀の18、19日の金融政策決定会合だ。年内利上げは見送りとなる見通しだが、記者会見での福井俊彦日銀総裁の発言に市場の注目が集まっている。年明け1月の利上げを示唆するような発言があればいったん後退した利上げ観測が再燃し、円買い・ドル売りが入りそうだ。ただ、今後の各種経済指標の動き次第の要素も強く、積極的に円を買い進める状況にもない。この局面での円買いは一時的にとどまる公算が大きい。

 米国では19日発表の11月の住宅着工件数への関心が高い。年率換算で150万戸程度と低水準を記録した前月から小幅改善すると市場は予想する。米連邦準備理事会(FRB)は住宅の調整圧力が次第に緩和するとの見方を示す。市場予想を上回れば米景気の軟着陸シナリオが強まり円売り・ドル買いも出そうだ。
[12月17日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値を試す展開か。日銀の金融政策決定会合で政策金利の引き上げが見送られれば、不透明要因の解消を好感した買いが入りそう。円安進行や世界株高も支援材料となり、日経平均株価が1万7000円を上回る場面も見られるかもしれない。

 先週は外国人が出遅れていた日本株へ買いを入れ、株式相場は堅調に推移した。週末に日銀が発表した12月の企業短期経済観測調査で景況感が小幅改善したことも好感し、日経平均は約7カ月ぶりに1万6900円台に乗せた。

 今週は日銀が18―19日に開く金融政策決定会合に注目が集まる。市場では「年内利上げの可能性は低い」との見方が多い。「年内最後の重要イベントを無難に通過すれば、見送り姿勢を強めていた外国人も買いに動く」という。

 株式市場では外国為替市場の動向にも関心が高い。利上げ見送りで円安が進行すれば買い材料となる。輸出関連株の構成比率が高い日経平均にとっては追い風となり「1万7000円台を回復すれば買い戻しに拍車がかかる可能性もある」と強気の声もあった。

 日銀が政策金利を引き上げ円相場が反転した場合、嫌気売りが出ることも予想される。ただ、先週末の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が連日で最高値を更新した。世界株高の基調に変化は見られず、下値は限定的となりそうだ。

 むしろ国際優良株を中心に今年の高値圏で推移する銘柄が多く、国内機関投資家が利益確定売りに動くことが予想される。週末にクリスマスを控え「外国人の動きが週前半で止まるのではないか」との指摘もあった。

 値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割った騰落レシオは先週末時点で113.1%。「買われすぎ」を示すとされる120%に接近している。テクニカル面からは過熱感を警戒する声も聞かれる。
[12月17日/日本経済新聞 朝刊]

2006年12月10日

今週の為替見通し

 今週の円相場は日米の不透明な景気や金融政策を巡る見方が交錯し、神経質な動きになりそうだ。市場の予想は一ドル=114―117円台に集まっており、振れやすくなるとの見方が多い。

 日銀が15日に発表する12月の企業短期経済観測調査(短観)は最大の注目材料だ。国内ではやや弱めの経済指標も出ており、日銀の利上げ時期を巡る市場の見方は定まっていない。民間予測では大企業製造業の業況感が前回調査より一ポイント上昇する見通し。予想以上の改善や、人手や設備の不足感が強まれば円買い材料になりそうだ。

 米連邦準備理事会(FRB)は12日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。市場では政策金利の据え置きがほぼ確実視されており、FOMC後の声明に関心が集まっている。インフレを警戒する姿勢が強調されれば円安・ドル高が進みそうだ。
[12月10日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は週末に日銀の12月企業短期経済観測調査(短観)を控え、もみ合う展開か。最近の急ピッチな反発に伴う警戒感に加え、短観の内容次第では日銀による年内利上げ観測が台頭しかねないため、投資家は積極的な買いを控えるとの見方が多い。ただ押し目買い意欲も強く下値は限られそうだ。

 先週の日経平均株価は週間で96円(0.6%弱)の上昇。約1カ月ぶりの高値水準となる1万6400円台を付けたが、積極的に買い上がる動きは乏しかった。直近安値を付けた11月下旬からの上昇幅が750円弱(4.7%)に達したほか、10月の機械受注統計など景気指標が市場予想を下回ったためだ。

 今週は15日の日銀短観が焦点だ。大企業製造業の業況判断指数(DI)の市場予想は平均でプラス25。前回9月調査より一ポイント上昇する見通しで、予想の範囲であれば景況感の改善が好感されそうだ。
[12月10日/日本経済新聞 朝刊]

2006年12月03日

今週の為替見通し

 今週の円相場は米景気の減速懸念が再び強まっていることを背景にドルが売られやすくなりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切るとの見方が強まる一方、国内では日銀の利上げへの思惑から円高・ドル安に振れる公算が大きい。1ドル=114―116円台が予想の中心だ。

 8日発表の11月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想で11万人程度。予想を下回ればドル売り圧力が強まるだろう。国内では、5日の安倍晋三首相と福井俊彦日銀総裁の会談への関心が高い。「日銀が利上げへ地ならしを進める」との連想から円買いを誘いそうだ。4日の7―9月の法人企業統計や8日の10月の機械受注統計も注目材料。結果が市場予想を上回れば利上げ観測が強まり、円買い・ドル売りが加速する可能性もある。

 円は対ユーロでは弱含み、先週は最安値を連日更新。市場参加者は1ユーロ=155円程度まで下落を見込む。円売り・ユーロ買いが優勢なため「対ユーロでの円売りにつられた円売り・ドル買いが円の上昇を抑える」との見方がある。
[12月3日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は景気指標をにらんで戻りの持続力を試す展開になりそうだ。7―9月の法人企業統計、10月の機械受注統計など国内景気の先行きを占う重要な材料が目白押し。相場全般に底入れ感は漂い始めたが、一段の株高にはファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)からの後押しが必要との声が多い。

 先週の日経平均株価は週間で587円(3.7%)上昇し、10月高値から11月安値までの下げ幅(1085円)の半値戻しを達成した。25日移動平均線も約1カ月ぶりに上回り、「相場の下落基調が転換した」との見方が広がった。ただ上昇力を保てるかどうかはマクロ統計の結果次第とみられる。

 4日の午前8時50分に7―9月の法人企業統計が発表される。市場では「日銀短観(企業短期経済観測調査)を占う注目指標」と位置付けており「下期の企業業績の動向を予測するうえでも重要」という。前週は鉱工業生産が予想を大きく上回り投資家心理を好転させたが、同じように統計内容次第で相場の流れが左右されるとみられる。

 需給面では8日の株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)算出に関心が集まる。「SQ算出に伴う裁定解消売りへの警戒感は根強い」。裁定買い残は4兆3000億円強と高水準。SQ算出の前日までに思惑的な売買が膨らめば、値動きが荒い展開になりそう。

 今週から本格的なボーナスシーズンを迎え、個人マネーが株式市場に流れ込むとの期待も強まっている。物色対象になりそうなのが高配当利回り銘柄。前週は鉄鋼株や電力株が相次いで年初来高値を更新した。1日に長期金利が1.6%を割ったこともあり、配当利回りの高い銘柄は人気を集める可能性が高い。円高・ドル安の進行で輸出関連株は敬遠され、銀行・小売りなどの内需関連に矛先が向かいやすくなりそうだ。
[12月3日/日本経済新聞 朝刊]

2006年11月26日

今週の為替見通し

 円相場は一段と上昇するとの見方が多い。これまで大幅な円売り・ドル買いに傾いてきた欧米のヘッジファンドが、今月末の決算を控えて利益確定目的の反対売買に動くとみられるためだ。米景気の軟着陸シナリオに不透明感が出ていることもあり、円は3カ月半ぶりに1ドル=114円台まで上昇するとの予想も多い。

 今週は日米とも主要経済指標や金融当局者発言が多く値動きが大きくなりそうだ。米国では29日に10月の一戸建て住宅販売、30日に10月の個人消費支出が発表される。米景気の先行きを占う上で個人消費関連指標への関心は高いが、市場予想では強弱まだら模様になる見込み。ドル売りを進めたいヘッジファンドなどは指標の悪化に反応しやすいとみられる。

 国内では27日から3日連続で福井俊彦日銀総裁が講演・記者会見する。12月の利上げに踏み込んだ発言をすれば、円高に拍車がかかる可能性が高い。日銀が楽観しているIT(情報技術)関連の在庫増加が一時的なものかどうかを見極める上で、29日発表の10月の鉱工業生産に注目する市場参加者も多い。
[11月26日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は下値固め後に自律反発をうかがう展開か。東京証券取引所第一部の騰落レシオ(25日移動平均)が売られ過ぎを示す70%に達するなど、テクニカル面では底入れ機運が高まっている。PER(株価収益率)でも割高感は薄れており、下げ止まりが確認できれば上昇に転じる可能性は高い。ただ国内景気や企業業績の先行きに関する好材料がない限り、上値も限られそうだ。

 先週の日経平均株価は週間で357円(2.2%)下落し、ほぼ2カ月ぶりに1万6000円を割り込んだ。期待の大きかった企業業績の上方修正が小幅にとどまったことが失望感につながり、外国人投資家などの売りを招いたようだ。4兆6000億円強と依然高水準の裁定買い残も需給の重しとして意識されている。

 前週末の日経平均採用銘柄のPERは18.17倍まで低下した。年初来安値を付けた6月には17倍台を底に反発に転じており「下値は1万5500円近辺」との見方が強まっている。「9月25日に付けた直近の取引時間中の安値(1万5513円)を下回らなければ自律反発を試す展開になる」との声もある。

 需給も最悪期を脱しそう。今週は実質12月相場入りするため「(11月決算が多いとされる)海外ヘッジファンドの手じまい売りは峠を越す」公算が大きい。30日はトヨタ自動車株の売り出しの払込日で「大型新規上場や売り出しに備えた換金売りも減りそう」。月末接近に伴う投資信託の買いや、ボーナス資金流入に期待する向きもある。

 注目材料は29日発表の鉱工業生産指数。市場予測の平均値がマイナスのため、一段安の材料にはなりにくそう。逆に予想を上回れば市場心理好転のきっかけになる可能性がある。波乱要因は為替相場。円高が一段と進行すれば輸出関連株には逆風で、相場全体の足かせになりそうだ。
[11月26日/日本経済新聞 朝刊]

2006年11月19日

今週の為替見通し

 今週の円相場は軟調に推移しそうだ。材料が少なく方向感が出にくいとの見方もあるが、日米金利差を背景に円売り・ドル買いが優勢の地合いが続く公算が大きい。市場参加者の予想は1ドル=117―119円台に集まっている。

 週後半から始まる米国のクリスマス商戦が注目される。出足の好調さが確認されれば、米景気減速のソフトランディング(軟着陸)期待が強まりそうだ。利下げ観測が後退して一時的に円売り・ドル買いが進む場面もあるとみられる。米株が堅調に推移していることや、国内で長期金利が伸び悩んでいることなどを材料にドルが買われやすいとの指摘も出ている。

 国内では21日、日銀が10月12、13日に開いた政策委員会・金融政策決定会合の議事要旨を公表する。24日には福間年勝審議委員が水戸市内で講演する予定だ。追加利上げに前向きな内容があれば、円を買い戻す動きが出る可能性もある。ただ日銀が早期の追加利上げに踏み切るとしても日米の金利差は依然として大きいため、円買いは長続きしないとの見方が強い。
[11月19日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は上値の重い展開になりそうだ。3月期決算企業の中間決算発表では銀行が控え最後のヤマ場を迎える。日米の株式市場はともに週後半に休場となるため、外国人の持ち高整理の売りを警戒する声もある。

 先週は7―9月期国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、買いが優勢となった。しかし、買い一巡後は戻り待ちの売りに押された。米ダウ工業株30種平均が最高値を更新するなど世界株高となったが、日本株は流れに乗れず日経平均株価は週間で20円(0.1%)下落した。

 今週は20日の三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグループを皮切りに銀行が中間決算を発表する。相場全体が材料難のため注目されそう。今期配当については既に増額観測の報道があり「株価は通期予想の上方修正も織り込み済み」との見方が大勢を占める。

 ただ「金利動向が不透明なため、上方修正をしない可能性がある」と慎重な見方もある。銀行の業績見通しが市場の期待に届かない場合は、市場心理を冷やすこともありそうだ。

 23日は日米ともに祝日で株式市場は休場。「外国人が休み前に日本株の持ち高を整理する動きが出ている」との指摘があった。今月末に決算期を迎える海外のヘッジファンドが多く「決算対策の動きにも警戒が必要な時期」との見方もある。

 テクニカル面では、日経平均が過去1年でみた場合の平均買いコストと見なされる200日移動平均(1万6049円)に接近してきた。世界株高に乗り切れない日本株に対する失望感も高まっているだけに、この水準を割り込むと見切り売りも出やすくなりそう。

 もっとも「足元の経済成長と企業業績は堅調なため下値は限定的では」との声が多い。
[11月19日/日本経済新聞 朝刊]

2006年11月12日

今週の為替見通し

 今週の円相場は日米金利差を背景にして、円が売られやすい地合いが続くとみる市場参加者が多い。ただ一本調子のドル買いが続くとの声は少ない。米景気の先行きがつかみにくくなっており、一方向へ動きづらくなっているためだ。1ドル=116―118円台が予想の中心となっている。

 今週は14日の7―9月の実質国内総生産(GDP)速報値への関心が高い。経済成長率の市場予測の中心は前期比年率1%程度。これを下回れば円売りが強まる場面もありそうだ。

 米国では15日に10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表がある。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ警戒姿勢を緩めていないことが確認されれば、利下げ観測が後退し円売り・ドル買いを呼ぶとの声もある。16日には福井俊彦日銀総裁も記者会見を予定。日本の追加利上げの思惑が高まれば、逆に円買い要因になる。

 先週は円が対ユーロでの最安値を更新した。ユーロ圏の金利先高観からユーロはじりじりと上昇を続けるとの予想が多い。今週は1ユーロ=152円台まで円が下落するとの声も出ている。
[11月12日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は7―9月期の国内総生産(GDP)などの経済指標を見極めながら神経質な展開になりそうだ。景気回復の踊り場を示唆する内容が相次げば市場心理が悪化する公算が大きく、日経平均株価が1万6000円台を維持できるかが焦点になりそうだ。

 先週の日経平均は週間で237円(1.4%)下落した。国内景気や企業業績の先行きに慎重な見方が広がり売りが優勢になった。

 今週は内閣府が14日発表する7―9月期のGDPが最大の注目材料。民間調査機関25社の予想平均は物価変動を除いた実質ベースで前期比0.2%、年率換算で1.0%のプラスとなっている。緩やかな景気拡大が続く見通しだが「個人消費や設備投資の伸びは鈍化している」との見方も多い。

 先週末に発表された機械受注統計は記録的な落ち込みとなり、相場の一段安につながった。悪材料に反応しやすい地合いが続いているため「仮に7―9月期がマイナス成長になれば市場心理がさらに冷え込む可能性がある」。13日の消費動向調査、16日の日銀総裁会見などからも目が離せない。

 もっとも悪材料出尽くし感が広がり見直し買いが入る場面もありそうだ。企業業績は好調で、日本経済新聞社の中間まとめによると上場企業の9月中間決算は連結経常利益が前年同期比16.5%増だった。「通期業績予想の上方修正は今後本格化する」との期待感も強く、日経平均が1万6000円台を割り込んで大きく値を崩すとの見方は少ない。

 14日には東証一部にあおぞら銀行(旧日本債券信用銀行)が再上場する。売り出し価格(570円)で算出した時価総額は9400億円と2兆円規模で上場したNTTドコモ以来、最大規模の上場となる。新規上場株は初値が公募価格を下回る銘柄が相次ぐ中、海外勢や個人の買いが集まるか注目される。
[11月12日/日本経済新聞 朝刊]

2006年11月05日

今週の為替見通し

今週の円相場はやや弱含みでもみ合いながら推移しそうだ。前週末発表の10月の米雇用統計で失業率が改善したことなどを受け、米景気の後退懸念が薄らいだためだ。市場参加者の予想は1ドル=116―119円台が中心となっている。

 今週は、雇用統計で米景気の底堅さが意識されたことで、日米の金利差に注目した円売り・ドル買いがやや優勢になるとの見方が多い。国内個人投資家の外債への投資意欲も旺盛で、それに伴いドル買い圧力が強まる局面もありそうだ。ただ、米景気の後退懸念が払拭されたわけではないため、一本調子の円安・ドル高を予想する声も少ない。

 今週は7日の米中間選挙への関心が高い。市場参加者の間では、共和党が下院で過半数を割り込むと「現政権の議会運営が困難になる」との見方から、この局面では円買い・ドル売りが入ると見込まれている。

 国内では10日に9月の機械受注統計の発表がある。市場予想の平均は前月比で2%台のプラスだが、市場予想を下回れば円売り・ドル買いが加速する可能性もある。
[11月5日/日本経済新聞 朝刊]

今週の株式見通し

 今週の株式相場は弱含みの展開か。米国株の上値が重いうえ、2007年3月期の業績見通しを上方修正する企業も少ない。過去最高水準にある裁定買い残も重しとなり、内外投資家の間で積極的に上値を追う機運は乏しい。ただ、好業績の国際優良株に対して押し目買いスタンスを取る投資家も多く、一本調子の相場下落も想定しにくい。

 前週の日経平均株価は週間で319円(1.9%)下落した。米株安に加え、企業が今通期の業績見通しに慎重なことも嫌気され、利益確定売りが先行した。

 今週は通期業績が上方修正されそうなトヨタ自動車のほか、武田薬品工業や三菱地所、伊勢丹など内需関連企業の9月中間決算発表が相次ぐ。先行きを強気にみる企業が多ければ株価に好材料となるが、「前年同期が好調だった反動で今下期の増益率は伸び悩むとみる企業が多い」となれば、相場全体の底上げは見込めない。

 10日発表の9月の機械受注統計への関心も高い。船舶・電力を除く民需は市場の予測平均値が前月比プラス2.1%。「市場予想を下回った消費や雇用の指標に続き悪い数字が出れば、不安感が広がる」と警鐘を鳴らす。ただ「予想外に良ければ機械株などに見直し買いが入る」との声もある。

 米株が一時の勢いを失い外国人投資家のリスク許容度が低下したほか、個人投資家も「相場の方向感が出ないうちは様子見を続けそう」。上値を追う動きが不在のなか、「国際優良株中心に押し目買い意欲は強い」。国内機関投資家が相場の下支え役を果たせるかが焦点になる。

 過去最高の5兆円台まで積み上がった裁定買い残の解消売りも警戒される。株価指数オプション11月物の特別清算指数(SQ)算出を週末に控え、先物に仕掛け的な売りが出れば相場の下げをきつくしそうだ。
[11月5日/日本経済新聞 朝刊]

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